記憶の手帳

8月18日 困

　東京の大学に行ってる従兄弟に正月ぶりに会いました。なんか、痩せた？ 筋トレにハマってるらしいよね。いいと思うよ。高身長で可愛い顔してるからモテそう。

　そんなことは置いておいて、ちょっと困ってることを従兄弟と叔母上とちょこちょこ話してました。

　祖母がね、心配なんですよ。

　数年前に祖父が亡くなってから一人暮らしなんです。

　私は毎日顔合わせてるわけじゃない。数ヶ月に一度、最近は月一で私も帰省してたから割と頻繁に会ってる方にはなるんだろうけどさ、、、心配なんだよね。

　だんだん会話が噛み合わなくなってきました。

　歩くのも難儀そうに見えます。

　食べるのが好きだったのに、食欲はずっと無いんです。

　歳、って抗えないことです。

　ちょっと前までなんてことなく出来たこと、それが難しくなる。覚えていることが難しくなる。

　当たり前のことだけど、やっぱり大好きな祖母のその姿を見ると切ないものがあります。

　内孫だから、って小さいときから大事に大事にしてもらったんです。私にたくさんのことを教えてくれました。楽しい外遊びも、得意な手芸も、昔の遊びも、白玉団子も、仏様掃除も、人生の教訓も。いっぱいこと教えてくれました。

　もうちょっと、私のことを覚えておいてよ。

　もうちょっと、私に色々教えてよ。

　できるだけ理由付けて実家に帰りたいです。