第百六十一話 マリー・エドワーズは現在の自分のステータスを確認する



「真珠。もうそろそろおうちに帰ろうか」


「わんっ」


眩暈がおさまったマリーは真珠に話しかけ、真珠は肯く。

領主館にずいぶん長居してしまった。


「マリーさん、真珠さん。少しお待ちいただけませんか? 侍女長にマリーさんのご意向を伝えてきます」


「わかりました。ナナさんが戻るまで、ここで待っていますね」


「わんっ」


「ありがとうございます。では、一旦失礼いたしますね」


ナナはマリーと真珠に一礼して、マリーが脱いだ夜着とマリーの髪を結うためのブラシが入った化粧箱を持って部屋を出て行った。


「今のうちに、ステータス確認とかしておこうかな。あ、でも、それだと真珠が暇になっちゃうね……」


「くぅん……」


「私がステータス確認をする間、真珠は光るビー玉で遊んでいてくれる?」


「わんっ」


真珠はマリーに相手をしてもらえないことが寂しかったけれど、わがままを言わずに肯く。

マリーはアイテムボックスから光るビー玉を取り出して真珠の前に置いた。

真珠が光るビー玉を前足で転がしながら遊び始めるのを確認してマリーはベッドに座り、口を開いた。


「ステータス」


マリーの目の前にステータス画面が現れた。





マリー・エドワーズ


女性/5歳


高橋悠里の依代


状態:正常


種族:ヒューマン/レベル1(601/1000)


能力値


HP 10/10


MP 21/32


STR 3


DEF 1


INT 5


DEX 9


AGI 53


CHA 13


LUC 20


ユニークスキル


ステータス閲覧 スキル習得 不滅の恩寵 アイテムボックス


レアスキル


リープ ログアウト クローズ


コモンスキル


掃除 レベル1( 5/100)  テイム レベル2(78/100)  アイスボール レベル1(5/100)  接客 レベル1(17/100)  魔力視 レベル1(35/100)  アイスハート レベル1(5/100)  魔力操作 レベル2(182/200)  淑女の嗜み レベル1( 7/100)  アイススター レベル1(5/100)  アイスキューブ レベル1(10/100)  ライト レベル2(60/200)  料理 レベル1(0/100)




所持金 4265201リズ 


スキルポイント 70P



行動履歴確認  転送の間  スキル習得  アイテムボックス  各種図鑑  プレイヤーレベル/善行値確認  フレンド機能  クエスト確認  ゆるふわ機能





「私、いっぱいスキル覚えたなあ……。MP最大値も増えてるし。ちょっとだけど種族レベルの経験値も増えてる気がする」


マリーは感慨深く自分のステータス画面を眺める。

DEX値・CHA値・AGI値が上昇しているのは、貰ったブーツとリボンのおかげだ。


「これで勇気のバッジをつけたら、LUC値が10上がるね。確認が終わったからステータス画面を消そう。クローズ」


マリーはステータス画面を消した後、アイテムボックスから勇気のバッジを取り出してワンピースの右胸につけた。

そして、木靴を腕輪に触れさせて収納する。


「真珠っ。ステータス確認が終わったよ。一緒に遊ぼうっ」


「わうーっ!! わんわんっ!!」


おとなしく遊んでいた真珠は、マリーと一緒に遊べることが嬉しくて尻尾を振る。

マリーと真珠が光るビー玉を転がしあって遊んでいると、扉をノックする音がした。


***


※ DEX値・CHA値・AGI値は『白薔薇蜘蛛糸のリボン』と『疾風のブーツ』を装備しているために上昇している。


若葉月19日 早朝(1時32分)=5月7日 22:32

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