第二十話 マリー・エドワーズは新たなユニークスキルを入手する



「あっ。さっき読めなかった部分が両方とも読めるようになってる……!!」


マリーはステータス画面の変化に気づき、思わず叫んだ。

思ったよりも声が響き、慌てて自分の口を手で覆う。

騒いだら、家族が部屋に来てしまうかもしれない。


「……」


数秒待ったが、足音が近づく気配はない。

マリーは安堵の吐息をつき、ステータス画面の確認を続ける。





マリー・エドワーズ


女性/5歳


高橋悠里の依代


状態:正常


種族:ヒューマン/レベル1(567/1000)


能力値


HP 10/10


MP 0/0


STR 3


DEF 1


INT 5


DEX 4


AGI 2


CHA 8


LUC 20


ユニークスキル


ステータス閲覧 スキル習得 不滅の恩寵 アイテムボックス


レアスキル


リープ ログアウト クローズ


コモンスキル


掃除 レベル0(82/100) 接客 レベル1(15/100)


所持金 0リズ 


スキルポイント 5p


行動履歴確認  転送の間  スキル習得  アイテムボックス  各種図鑑  プレイヤーレベル/善行値確認  フレンド機能  クエスト確認  ゆるふわ機能





「変わっているのは状態が正常になっていること、HPが全快していることと『アイテムボックス』っていうユニークスキルが増えたことかなあ」


マリーはステータス画面を眺めて呟き、ユニークスキルの欄にある『アイテムボックス』に指で触れた。





アイテムボックス


プレイヤーが『不滅の腕輪』を入手すると入手できるユニークスキル。


『不滅の腕輪』に触れさせると収納でき、収納したものはステータス画面下部にある『アイテムボックス』の項目をタップすることで表示、引き出しを行うことができる。


容量無制限、時間経過無しの仕様だが、生きているものを収納することはできない。

引き出したものは『不滅の腕輪』の側に浮遊して現れる。

浮遊状態は5秒程度で解除される。





「『アイテムボックス』すごい」


大きな声を出さないように気をつけながら、マリーは呟く。

そして、ステータス下部に表示されている『アイテムボックス』をタップした。





何もありません。





「ですよね……。私、まだ何も入れてないもんね」


アイテムボックスに何か入れてみたい。

マリーは、何かないかと部屋を見回した。

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