第3話

「23世紀の恋人」


三つめの愛


「おはよー」


「ひひぇいっ!」


セゲナが、大学の教室の扉を開け


中に入ると、クラスメイトが挨拶してくる


「ひひひぇいっ!」


「・・・・」


どうやら、今、


この学内ではこの挨拶が流行っているのか


クラスメイトは満面の笑みを浮かべながら


奇声を発している


「(誰----? 誰なの---?)」


「へい へいっ」


「スッ」


セゲナは、呼びかけてくる


クラスメイトの言葉を無視し


たくさん並んだ席の中から


座りがよさそうな席を見つけそこに腰を下ろす


「よーし始まるぞー」


教室の前の入り口から、


この講義の講師が入ってくる


「ふっ!


・・・よーし 終わるぞー」


「ガララ」


教室に入ったと思った途端、


教授は、教壇の前でこめかみに青筋を立てると


すぐに部屋から出て行く


「き、緊張した~」


「あの教授の講義、


一瞬だから、こっちも油断できないよねー」


「ひひぇいッ」


「(誰、"誰"なの-----)」


「それにしてもとにかく次の授業まで時間あるから

とにかく私たちも準備して次の講義に備えて

次の教室移動してみんなで3、4人じゃなくて

4より多い、4人から5人で集団になって

それから化学実験室、音楽準備室目指そうよ」


「(-------)」


「それもそうねでももう少し準備してから

ある程度心に余裕を持って行動した方が

全然その後の行動とか結果とかに違いが

出てくると思うしそっちの方がいいと思うの」

「それもそうね」


「("誰"----? 


"誰"なの----?)」


「ガタッ」


「ガタタッ」


他のクラスメイトが、早口で会話を済ませる中、


セゲナは昨日、父、


リヒヤルト・アインシュタインが発明した


恋愛物質感知器が捕らえた


恋愛信号の事を考えていた-----

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