第3話

 酒場のような、街の冒険者ギルド。勇者達はそこでお茶してた。元いたメンバーの悪口言ってバカ笑いする勇者。ツンデレそうな少女魔法使い。筋肉バカそうなスキンヘッドのモンク。盲目に愛を信じる女僧侶。


 少年とゴスロリガール、そして蛙の俺雨頭 冬夜は勇者のテーブルにちかづいてく、勇者が気付く。




「よお、モーリアじゃないか? 元気してたか?」


「勇者さん。!!」


「こっちはお前が居なくなって余裕が出来てな!! 装備もメンバーも充実しまくりよ!! こないだのレッドドラゴン討伐なんかレコードタイムクリアしたぞ!! 全てはお前が辞めてくれたおかげだ!! ありがとよ!!アッハッハッ!!!!」


「うう。」


「よお勇者。」


「なんだ? そのモンスター?」


「あはっキモ!! 可愛い子がそんなもの持つものじゃないわよ。」


 勇者パーティが訝る青と白のゴスロリ少女に抱っこされた蛙の俺は勇者に言ってやった。


「勇者というものが皆の憧れだからってやりすぎでないか? そもそも勇者なんて伝説残せてから名乗るもんだろ? 魔王倒せたのかよ?」


「あ゛あ゛? なんだって?!」


 ガタッとテーブルから立つ勇者。そこを俺がベロリンチョ。顔を舐めたくってやったぜ!!


「あ゛あ゛あ゛あ゛なんて事しやがる!!」


 戦闘態勢をとる勇者パーティ。慌てる少年モーリア。そしてここからが俺の仕事。


「俺の毒は効いたか?」


「な、なんだと?! サリア!! 早く解毒魔法を!!」


「デキュア!! あれ?! 効かない?! というか何も変わらない??」


「な?! なんだってえーーーー!!!!」


「ふふ、俺の毒は特別製でな。何も変わらないが。三日後には苦しみ出して死ぬ。蛙毒とはそういうものだ。」


「よくも勇者の兄貴を!!」


「よくもやったわね!! ファイリア!!」


「私達が守る!! フォーリア!!」


パーティのメンバーがいきりたって攻撃するが。


「いいぜぇ!!百烈ナメナメール!!」


 少女魔法使い、モンク、女僧侶は俺の百烈なめなめで素っ裸ですよ。少年よ!! 見よ!!


「きゃーーーーーーーー!!!!」


「だ、誰か布をーーーーーー!!」


「だ、誰にも見せた事無いのに!!!!」




 早々に退散する3人。俺は勇者に問い詰める。


「さて、本題だ。勇者はこの少年に謝る事があるんじゃないか?」


「お前ッ!! 何者だ!! ねえよ!! そんなもの!!」


「謝らんと解毒剤渡さんぞ?」


「すまねえ、モーリア。許してくれ。」


「少年よ、これで気が済んだか?」


「ああ、はい、………。」


 少年はドン引きしてるようだな。ヨシッ。案件終了!! 帰るか!!




 夕方の帰り道、ゴスロリガールと俺と少年。俺は少年に言った。


「お前転生者だな。」


「なんで、わかったんですか?」


「そりゃ雰囲気でわかるよーーぷにぷに。」


「嬢ちゃん触んなや。まあ、頑張れや。人生なんとかなるって。」


「あの、蛙のおやっさん。尊敬はしませんが僕は勇者パーティ作ろうと思います。」


「その粋だ!! good!!」


 こうしてまた勇者パーティができるのでした。強敵に当たるとま゛ま゛ーーーー!!と叫んで逃げる勇者パーティが。




 少年よ、ファンタジーは甘く無いぞ?


 因みにこれはブラフと言ってな、相手を思い込ませて落とすテクニック。そう毒なんて無かったのだ。あの後、勇者パーティはモーリア少年に解毒剤と称してガラス瓶の液体をかけてもらいましたとさ。中身は蛙のアレだ。

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