心の奥の小さな箱に

鏡の中のあたしに向けて

つぶやく


「あきらめなさい」


たとえ彼が

あなたを好きだと言ってくれても

抱きしめてくれても


どうにもならないでしょう


彼の世界を

壊したいわけじゃないのでしょう



出逢う順番が違ったら、なんて

どうしようもないこと



この想いを

忘れなくてもいい

消さなくてもいい

壊さなくてもいい


ただ

心の奥の、ずっと奥の小さな箱に

入れておくの

鍵をかけて



泣いていいから

今は

泣けるだけ泣いたらいいから



あたしは

鏡の中のあたしに言いきかせる


明日になったら

小さな箱に

鍵をかけよう、と





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