番外編 呪いのススメ ~どうしても許せない奴がいる貴方へ~ 前編

※人を呪うということは則ち、我が身に返ってくるかもしれないということです。呪ってもいいのは呪われる覚悟のある奴だけ……なのを肝に銘じておいて下さい!



 人間生きていく上で、どう足掻いても人と関わり合っていくものです。

 家で、学校で、職場で、地域のコミュで、友達付き合いで、SNSで……何らかの形で、誰かとは関係性があるはずですよね?


 そして人と人が関わる時、大なり小なり軋轢が生まれるものです。

 ほんの少しする事案からハラスメントで訴えるレベルのもの、そして…


相手を殺してしまいたい


 …などという、最悪レベルの拗れ方をした経験のある方も、少なからずおられる筈です。


 ですが、殺人を犯してまで溜飲を下がる方法は、あまり賢いやり方ではありませんねえ。

 かと言って何もやり返すこと無く、泣き寝入りするしかないってのも悔しいですよね。


 私も、殺したい程では無いけど死んでしまえばいいのに、と思う相手がいました。

 控えめに言って、不倶戴天の存在です。

 当時の職場の先輩でした。

 どんなヤツかと一言で言えば、粘着系パワハラダブスタクソヤローです。


 普段から嫌な奴ではありましたが、ある日物凄くブチキレる出来事が起こり、怒りで震えが止まらなくなる程に激昂しました。


 とてもじゃないがこんなヤツとは一緒に働けるか、と怒り狂った私は上司に退職を申し出ました。

 なんかソイツに負けた気がして悔しくはありましたが、もう限界です。


 綺麗サッパリ今の職場から足を洗って、新しく出直そう…でも何か憎らしい相手に追い出されたみたいでモヤモヤする…


 そこで思い付いたのが…

 

そうだ、アイツを本格的に呪ってやろう

そしてエッセイのネタにしてやるんだ


 どうせ仕事を辞めるのだから時間はたっぷりある、呪う方法は友達に借りた呪術の本(小説書く用の資料借りた時についでに何かのネタにとオマケに貸してくれたヤツw)を参考にして行おう。


 そいつとは二度と会うこともないだろうから、呪ったところで結果はわからないけどね。

 とにかく怨みを込めて儀式を行って、どんなバチが当たったかを妄想するだけでいいんです。

 それで私の気が済むのであれば。


 よし


 恨んでやる恨んでやる恨んでやる恨んでやる恨んでやる恨んでやる恨んでやる恨んでやる恨んでやる………


 次の日、不思議な事が起こりました。

 なんと!ソイツが体調を崩し、一週間欠勤したのです!!!

 嘘みたいな話ですが、本当です!実話です!!


 凄い…!

 私の願い(呪い?)が叶った!!


 相手の身体の一部を用意したり、特別な呪具を使ったり、それっぽい儀式を行ったりする事もなく。

 只、心に強く憎しみの気持ちを抱いただけで、相手に苦しみを与える事が出来たのです。


 

 取り敢えずこれで気が済みました。

 にわか呪術師になる必要もなくなりました。

 ついでに職場を異動させて頂ける事となり、辞めなくてよくなりました。


 めでたしめでたし


 ではなく、続きがありますw

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