「他人」と生きるということ
後田 燐寸
「他人」と生きるということ
あなたがもし家族や友人のことを「他人」と呼んだら、彼らはあなたのことを
「他人」という言葉には大きく分けて二つの意味が存在する。一つは「関係のない人」、もう一つは「自分以外の人」である。「他人」を前者として考えている人は世間を、関係のある隣人とそうでない他人との集合で考えてしまうだろうが、それは
街に
それに対して隣人との付き合いはどうだろう。私たちは大抵隣人を
隣人と他人の違いなど曖昧なもので、能動的に相手を定義するというより、
人間は、どれだけ親しくても時に衝突を得るものである。「ああしてくれるだけでいいのに」、「そんなわかりきったことをどうして」。こういった価値観や意見の
加えて、私たちは初めて出会うストレンジャーに対して敬意を払うことがあるだろう。友人に当然そうするように、である。つまり、普段は意識していないだけで、敬意を払う相手はもともと私たちが決めているのだ。その範囲が広いか狭いかは個人に
「他人」を広く再定義することで、親愛なる違いを容認する第三者的な視点が得られ、これまでの関係を守りながらも、見知らぬ交流へと踏み出すことができるのではないだろうか。「他人」と生きる世の中で体温を失わないようにするために、だれかと肩を抱き寄せるのも悪くはないが、一歩外へ踏みだし、「他人」と同じ
「他人」と生きるということ 後田 燐寸 @m4tch6
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