似たもの同士
「誰が腹黒だって?」
「だってそうじゃない、なんだかんだ美味しい所は全部あおいが持って言ったじゃない」
「そうだっけ?」
「とぼける気?」
「アオイだって結構美味しい思いしてたけどな~」
二人は笑いながら互いを見ている。
その目は互いの過去の怨恨からか、二人の視線の間がバチバチと火花が散っている。
「ま、今回はリラを選ぶでしょ」
「そうかな~、可愛らしい小動物系のルラちゃんじゃない?」
「ふん、所詮は活発系美少女が勝つのよ」
「え~、創作界隈じゃ活発系は恋愛バトルでは敗北は決まってるのよ?」
「それは貴方の偏見でしょうが」
そう言ってフフフっと互いに笑いあう。
こんな会話は久しぶりだ。
前の世界ではいつでもこんな会話していたのにだ。
二人は別たれた。
神との契約で魂と人格はに分割され、あおいはルラ……アオイはリラの方へ入っていった。
「ま、二人とも幸せにしてくれると嬉しいけどね」
今、私達の中で彼女達は眠っている。
もちろん許可は得ている。
サウル《彼》がピンチの場合にすぐに駆け付けるという約束で彼女達と入れ替わったのだ。
「ま、陸にそんな甲斐性があるとは思えないけど」
「違いない……」
そう言って互いに手を取り合い座ると、 あおいとアオイ《彼女たち》は ルラとリラ《彼女達》と入れ替わるため、眠りについた。
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