遅すぎる判断
試合が進むにつれて少女と目的のエルサという少年戦いが苛烈さを増していく中、 試合を見ながら辺りを見渡す。
どこにも違和感はない。
おかしいここに来る途中にもどこにもおかしな点などなかった。
当初の予定通りに奴が現れたが、どうにも行動が腑に落ちない点が多すぎる。
普通何かを出すんならもっと手っ取り早い方法があるはずだ。
例えば、ウェルサという少年を強引に襲い操る事もできたはずだ。
操り人形にした方がも飲む物事を進めやすい、だけどやつはしなかった。
バレるから?
もしくは他に目的があるのか……。
どちらにしろ僕らの目的はやつのみだ、他の奴らが優先じゃない。
もし薬に手を出すようならそいつの責任だ。
そういう奴は何度やっても同じことを繰り返すため、痛い目を見た方がいい。
そうでないと同じことの繰り返しになって、結局は僕らが助けたとしても無意味になってしまう。
まあ大元のあいつされたをしてしまえばこういう被害も減るので一石二鳥ということもあるが……。
ラート見る。
こいつがまた暴走しなきゃいいけど。
そう思っていると、少年がポケットから何かを取り出す。
取り出したのは例の紅い薬。
ということはこいつが本命という可能性は高い。
どこだ?どこにやつはいる?
そう思っていると、魔力の波動を感じる。
しかし、攻撃対象は僕達ではなかった。
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