それぞれの個性

「よし、これで大丈夫」

「あ、ありがとう」

「どういたしまして」


 恥ずかしそうに礼を言うセシアに笑顔でいうミリス。


「セッシーってミリスに弱いよね~」

「確かに、セシアにはされるがままって感じよね」


 レアは嫌がるのにミリスには恥ずかしながらお世話される。

 

「そうかな?」

「ミリスってお姉さんって感じがするよね」

「それ、わかるかもミリスってどこか頼りがいのあるお姉ちゃんって感じがする」


 確かにミリスは年齢の割に落ち着いていて、大人びている。

 自分をしっかり持っていて、自分の意思を主張する。


「そうかな、なんか照れるな~」


 ミリスは少し照れながら、人差し指で頬を掻く。


「テレテレミリスだ~」

「もう、やめてよ~」


 隣にいたレアが指でつつく。


「全体的に皆お姉さんって感じだよね」


 私もね! っといった感じでコロナは胸を張る。

 君はドジっ子な妹キャラでしょうに(ある部分を除いては)。


「なんで皆、沈黙なの~!」

「あんたは手のかかる妹でしょ」


 セシアが淡々と一刀両断した。

 この子のこういうストレートな所は尊敬する(今のは悪い意味で)。


「え~、オットー君もそう思うよね!?」

「うん、君≪コロナ≫は 君≪コロナ≫のままでいいと思うぞ」

「どういう意味!?」

 

 コロナはむぅ~っと頬を膨らましてオットーを見る。


「なぁ皆、この後暇か?」


 オットーがコロナを無視してそういうと、皆は一瞬?となったがすぐに頷く。


「よかった、この後行きたい場所があるんだけど皆で行かないか?」

「行きたい場所?」

「あぁ、この近くにきれいな湖があるんだ……そこはある日になるととっても綺麗でな、丁度今日がその時期なんだ」


 穴場スポットか何かだろうか。


「もしかして、あそこ?」


 コロナは何かを思い出したかのようにオットーに言うと、彼は頷く。


「あぁ、昔いっただろ? あそこ」

「確かにあそこは綺麗だったね、でも許可下りるかな~?」

「そこは大丈夫だ、もう許可はもらってある」


 オットーは許可書を取り出した。

 



 





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