150話 バトルスタート

 風の龍が咆哮を挙げると、風刃を大量にルミリナに向かっていく。

 右手の剣を振り、雷が枝分かれして風刃を襲い爆発する。

 爆発して煙が舞うが、次の風刃で煙が消える。

 ルミリナはもう一度右手の剣を振り、風刃を抑え込みながら左手の剣を振る。

 炎の刃、炎刃がミナに向かって襲い掛かるが、龍が風刃の攻撃で相殺される。

 ミナを守るように龍はルミリナの攻撃からミナを守った。

 

「ありがとうレグルド!」


 ミナがそういうと、レグルドと呼ばれた龍は咆哮を挙げる。

 風刃の量が多くなる。

 

「多くなったところで!」


 右手の剣を振る。

 また同じように雷が枝分かれして風刃を破壊するが、すぐに攻撃が来る。

 お互いの消耗だ。


「こうなれば、とことんやってやる!」


 そういいながらどれくらい続いただろうか、何度も攻撃をしては押し返しの攻防が続いた。

 魔力がつきそうになり、ルミリナは貯魔を飲み回復する。

 一方のミナは魔力を回復する仕草を見せない。

 レグルドはやがて魔力がつきかけているのか、少しずつ薄くなっている。

 

「魔力の限界、私の勝ちよ!」


 余裕の表情をしているルミリナだが、息が切れている。

 ミナはレグルドを見る。


「ご苦労様でした、ゆっくり休んでください」


 そういって箱を出すと、スッと残った魔力が箱の中に入っていく。


「大したことありませんわね」


 ルミリナが強がって言うと、ミナは表情を変えずにルミリナを見る。


「そうですね、レグルドは少し相性が悪かったみたいです」


 そう言うと、ミナは次の箱を取り出す。

 

「それじゃあ、この子ならどうです? ≪≪第三門≫≫……≪≪解錠≫≫」

 

 そして第二ラウンドが始まった。

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