第6話

 起きる、入口からは日の光が差しているので朝なんだろう。

 さてっ次は何をしようかと壷ゴーレムの中の水で顔を洗いながら考える。


 やっぱ誰か住んでる町に行くべきだよな、いつまでもサバイバルするのもシンドイし。せめてサバイバルするにしても生活物資はある程度欲しいから一度は異世界の町に行きたい。


 人間、或いはエルフでもいいので人型の生物がいること期待するところだ。

 さてっその為には……。


 俺は川に向かった、そして川につくと早速ゴーレムを生み出した。

 生み出したゴーレムは昨日食べた魚のゴーレムである、目のは試しに川に入れると土と岩の身体なのに普通に泳いだ、う~んファンタジ~。


 俺は昨日ゴーレムを生み出す以外に出来ない事はないかと寝転がりながら考えていた、するとゴーレムと視界を共有出来る事が分かったのだ。


 目玉なんてないゴーレムもいるのに普通に視界を共有出来た、これは便利だと思い今回の魚ゴーレムと一緒に試してみる事にしたのだ。


 川の近くには町とか出来やすいと言うイメージがある。そこで上流と下流に魚ゴーレムを放って視界を共有し、人の形跡がないかを調べるのだ。


 運が好ければ第一異世界人の発見に繋がるかも知れない、後は毎度毎度川の水を煮沸して冷ます手間を考えると飲める水を直接生み出せるような水の魔法を使えるモンスターがこの川にいないのか知りたい。


 魚ゴーレムを川に放ち、ハウスゴーレムの中に移動。何の意味もないが座禅を組み精神を集中させる。


 視界を共有したいと念じるとそれぞれの魚ゴーレムが見てる川の中の景色が頭の中にイメージとして現れた。


 おお~川の中の景色、悪くないな。

 元から清流の様に清んでいた川なので淀んでなくて視界も良好だ。それと川の真ん中辺りは結構深かったんだな。


 チビエルフな俺が調子にのって川にダイブとかしていたら足が川底に着かなくなっていただろう、川に入らなくてよかった。


 しかし泳いではみたいな、いずれ魚ゴーレムを量産して川に安全地帯を作ってからなら泳いだり出来るかも知れない。


 川の綺麗さに驚きながらも上流と下流、それぞれの魚ゴーレム見る景色を観察する。

 それなりに大きな魚がいた、豊かな川の恵みである、また焼き魚を食べたくなってきたな。


 なんか俺自身が魚になった気分を味わいながら魚ゴーレムは泳いでいくと、上流の方はやがてかなり広い湖に辿り着いた。


 あそこが水源か、回りに水草が生えていて水を飲むために来てる動物の姿が確認出来た。

 見た目牛っぽいのからオオカミっぽいやカバっぽいのがいる。角が生えてたり小さな羽が生えてたりと俺が知る動物とは少しずつ姿が違った。


 アイツらってやっぱりモンスターなのかな?

 興味が引かれるので観察する。

 するとそんな動物達がピリつく気配を発した。


 何を感じて湖を見てるのか?

 それは突然の事だった、湖から現れた大きなタコの足のようなヤツがカバっぽい動物を一瞬で捕まえる。


 そして湖の中へと引きずり込んだ。

 他の動物は速攻で逃げ出した。

 ………何だよあれ、この湖の主か?

 怖い物見たさで湖の中に進む、するとあのカバっぽいを食べてる巨大な……サルがいた。


 下半身がタコの足みたいになってる巨人みたいにデカイ化け物のサルである。こんなのまでいるのかよこの世界こえ~~~。


 上流を進むのはここまでだな、あんなのが住んでるのに近くに町なんて作られる訳がない。

 はい撤収撤収~~。


 俺は下流の方に期待する事にした。

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