第14話 守りの身辺調査
赤丸桔平がいなくなってから純平が、赤丸秀樹の事をあれこれと調べると、意外な事がわかった。それは赤丸秀樹が国連に関する話を書いたこともある人物で、単なる報道人ではない事が判明するのであった。
「息子さんその事を教えてくれなかったのですが、その事を知っていたのだろうか?」
「さすがに知っているでしょう。知らないで通る話じゃなさそうな感じがするし。しかし桔平さんのお父さん凄いわね。国際ジャーナリストなのかしら。そんな大物の息子がこんな事務所に来るはずとは思えないし。何か裏に事情でもあるのかしら」
京香がそのように答えると、純平もおかしいなと思う節があるのであった。人を信じることは素晴らしいが、探偵の仕事は人を疑う事だと話を思い出すと、純平もそれに従って、赤丸桔平の事を調べようかなと考えるのであった。
「桔平さんがいない間が勝負かもしれない。今のうちに何かデータらしきものを探しておこうか。同意してくれるか京香」
京香が頷くと、純平はインターネット上で探せる範囲の情報を調べようとするのであった。まさか自分が桔平さんの身辺調査をするとはいきなりの展開である。
「ごめんなさいね桔平さん、これもアナタの潔白を証明する為の行為だから。悪気があってあなたを落とし込めようとしているのではないのよ」
京香がそのように呟くと、純平はSNSは勿論、様々な検索を駆使して桔平さんの情報を調べようとした。本当に桔平さんを疑っている訳ではないが、何か情報が無いかなという気持ちで動いていたようである。何か手掛かりは無いかなと思っていた時、情報らしきものを発見するのであった。
「これ、ひょっとして桔平さんじゃあないかしら?」
京香がそのように言う。それは動画投稿サイト大手の動画であった。桔平さんが高度情報化社会の時代に情報発信していないことは無く、自身も父親と似たような事をやろうとしていたのだろうかという疑念が湧いた。
その動画投稿サイトの内容をクリックすると、桔平さんがクリエイターみたいな事をしているらしいというのがわかるのであった。
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