ある日

遠く雷鳴を聞く

芝を撫でる掌

夜明けの気配を風に嗅ぎ取り

赤い車の行方を追った


リボンが飛ばされていく

墨色の空

青黒い不安の影を背中に感じ

勇気の在りかを胸に問うた


遠く潮騒を聞く

竜胆を撫でる指先

今日からはきっと違う世界になる

そんな予感がした、ある日の朝


花弁が飛ばされていく

月の消えゆく空

剣のような曙光の気配を背中に感じ

涙の行方を空に問うた

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