狂い

祈りは貴女の面影宿し

憂いは私の瞳に映る


光は貴女の緑髪に溜まり

罪は私の唾液に滲む


十五夜の月は貴女の顎の稜線を照らし

波濤の飛沫は私の義足を静かに蝕む


届け


私の爪が、貴女の頬に触れぬうちに


届け


貴女の正義が、私の喉を通らぬうちに

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