第16話 ビンゴゲーム
二回目の広間集合は、何をするのか分からないから案外楽しみにしている自分がいた。また外に出たりとかは、ないだろう。
旅館の中で何かするのかな。
広間に入るとそこには、景品が並べらていている。
何で景品が並べらていているんだろう?
「皆、自由に席に座ってー」
先生の中で数少ない若い女性の先生に言われた通りに席に座ったら、ある物を配られた。
そう、ある物とは……。
ビンゴゲームに、使われているカードだった。
だから、景品が並べてあったのか。
「豪華な賞品が多いけど金銭的に大丈夫か不安になってくる。高校生が貰っていいのかなー」
そんな、疑問を言いながらもビンゴゲームが始まっていく。
ビンゴマシーンを回して数を言っている。
「豪華賞品が多いから早く、ビンゴになりたいね」
雫が隣で賞品を見ながら言う。
何回か数字が言われた所でリーチになる。
「よしっ、リーチだ!」
目指すは遊園地のチケットか自転車だな。
自転車は、折りたたみ式で場所を取らないから雫が喜びそうだけど遊園地のチケットも欲しい。
「ビンゴになった!」
別のクラスの生徒の子が遊園地チケットをすぐ取る。
あー。そう簡単には、いかないか。
その次に呼ばれた数で自分もビンゴになって景品の所に行く。
景品の目の前に行って、迷わず自転車を選んで戻っていく。
「雫! 自転車、あげる。前の時、断れたからショックだったけど今回は、断らないよね?」
「えっ、いいの?」
雫が自転車買うはずだった予定の金額が少しでも浮いてくれたら、こっちとしても嬉しい。
「貰って。わたしの家には、もう自転車あるからね」
「ありがとう! 実は、自転車狙ってたけど中々、ビンゴならないから諦めてたんだよね」
良かったー。別に欲しい物とかなかったから。雫が喜んでくれるだけで良い。
次にビンゴになったのは、真帆ちゃん。
選んできた物は、円形になっているお掃除ロボットだった。
「買おうか迷ってたから助かったー!」
「そんなに欲しかった物なの?」
凄い喜んでるから相当、欲しかった物みたい。
「いやー、一人暮らしをする予定だから、うちが良い案が思い浮かばない時は、絶対に書くスピード遅くなるの。そういう時は、一日中、何も出来ない状態になるから掃除をしてくれるやつが欲しかったの!」
ほー。そうなんだ。
でも話を聞いていると一切、食事の事を言ってない。
食事の方もちゃんと出来るか、そっちのほうが心配だと思うんだけどと心の中で静かに呟く……。
お掃除ロボットを大事そうに抱えていて、幸せだから食事の事は、突っ込めれなかった。
次々にビンゴを出していく中で、澪ちゃんと雫が、まだ残っている。
雫は、全く揃ってない。
澪ちゃんが立ち上がってビンゴになったと言って景品の所に走って行く。
戻ったきたときに手にあるやつは、ビーズクッションだった。
「神様。仏様。日頃の行いがいいから、ご褒美を貰えたんだ」
ビーズクッションを両手で持ち上げながら喜んでいる。確かに、家に帰ったら買うとか言ってたから景品で貰えるのは嬉しいだろうな。
「良かったね!」
残りは、雫だけど後もう少しでリーチか。
もうほぼ景品も残っていない。
言われている数も多いからビンゴになる人が続出している。
「あ! ビンゴ! 怜、やっとだよー!」
「景品の所に行かないと良いの取られちゃうよ。行っておいで」
言われた通りに景品の所に行って雫が戻ってくる。
「食べ物が残ってたからお肉にした! 食費が浮くから助かるー!」
なんていい子なんだ。
すぐに食べ物を選ぶって、家族の事を考えて選んだってよくわかる。
「景品がなくなったから晩餐会だ」
各学年の先生の掛け声でビンゴゲームは、終わった。
おー! 食事の時間か! いやー、ここの料理は、美味いからずっと食べていたいな。
従業員の方が素早く料理を、置いて行ってる。
速い。丁寧かつ素早くしていて大変そうな仕事だけどカッコイイ。
ご飯も食べ終わったのでお風呂に行くように言われた。
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