第8話武器職人マキウ

僕達はこの世界に来て…ギルドの依頼でバトルもしているんだ。

ギルドの依頼でお仕事をするって事でダンさんから貰った武器装備を使って戦ってきたんだ。

そんな僕のある休日。

朝からやる事があって街の武器屋に来ていたのでした。

この街の武器屋は防具屋とアイテム屋と並んでいていずれもギルドの並びの通りにあった。

昔からある武器屋でガタイのいい店主と僕は話をしていた。

「おっ?坊主!儲かってるか?」

元気な声をかけてきた店主に僕は相談をしにきたのでした。

「こんにちは。実はちょっと話があってきたんだけど…。」

落ち込み気味で僕は壊れかけたモーニングスターを差し出した。

店主は僕からモーニングスターを手に取るとふむふむと武器を見ながら僕に言う。

「坊主……こいつはもう残念ながら使えない武器だな。」

僕は分かってはいたんだ。

そう言われるのは…

だけど、ずっと使ってきた馴染みのアイテムで僕には愛着があったんだ。

「これって直せませんか?」

店主は首を横に振る。

そして店主は他の武器を勧めてくる。

僕はもう他の武器を見る気にはならなかった。

「坊主…お前さんの武器を愛する気持ちは有難いんだが……正直この武器はもう……」

僕はため息をつき武器を受け取り歩き出す。

「またいつでもきな!」

後ろから大声を出して僕を励ましてくれる。

でも僕はショックでトボトボ歩き家に帰るのでした。

「ただいま…らいと…。」

らいとに挨拶をするとらいとの部屋からカチャカチャと音が聞こえてくる。

「らいと…いたの?」

僕は声をかけるとらいとは部屋で何かをしていた。

「ねぇ…らいと?」

僕が話しかけるとらいとは机に向かっていた身体をこちらへ向けて話す。

「なんだ?みら?」

らいとは何か作業を机でしているみたいだ。

「あのさ?僕のモーニングスターがこないだの戦いがひびいてダメになりそうなんだ…。」

らいとは僕からモーニングスターを受け取るとじっくり見る。

やっぱり首を横に振った。

「やっぱりダメかあ……」

僕がしょぼくれて言うとらいとが声をかけてきてくれた。

「そんな顔してないで武器屋で新しいの揃える事を考えようぜ?」

らいとは僕にそう言うと出かける準備を始めている。

僕はまだ心の整理がついてなくしょぼくれているとらいとは僕の口に何かを突っ込んできた。

「ん??」

僕がびっくりしながら口の中の物を食べてみると口の中に甘いフルーツの味が広がってくる。

これは!?

そう…これはこの世界に来てから僕が大好物になったこの世界にしかないフルーツ『フレッシュべリー』だ。

僕はこれを初めて食べてからというものずっとハマってるのだ。

僕がもぐもぐしているとらいとは声をかけてきた。

「みら?じゃあ準備もしたしギルドにでも行って武器の情報でも探してみるか?」

フレッシュベリーで笑顔になった僕はらいとに言った。

「そうだね…ギルドで誰かに情報を聞いてみるとかしてみたいな」

僕がそう言うとらいとは少し考えているようだ。

らいとは真面目な顔をして僕に話してくる。

「ギルドの貼紙ってそういや自分達でみた事ないな!ダンさんがいつも俺達のLvにあったもの選んでくれるもんな?」

僕もこないだチラッと見たけど詳しくは見た事がなかったのだ。

「そうだね!行ってみようらいと!」

こうして僕達はギルドに向かった。

僕達がギルドに入ると貼紙コーナーには沢山の依頼が貼ってあった。

らいとは僕の隣りで貼紙を見ている。

「さてと…募集募集…っと……みら!何かあったか?んっ?」

僕はらいとに声をかけられながら貼紙を見ているとある広告に目が止まった。

「ねぇ!らいと!この広告見てよ!!」

らいとに僕の見ていた広告を見せた。

『あなたの武器鍛えます!但し…私が認めた者のみとする。マキウ』

随分上から目線だなと僕は思いつつもらいとに話す。

「マキウさん…かな……?」

らいとも何かをこの広告に感じたみたいだ。

食いついてきて提案してきた。

「そうだな…聞いてみるか?」

らいとが貼紙の事を受け付けに聞きに行こうとした時…1人の男に声をかけられた。

「おい!!」

僕達の目線には男の姿はなく少し下を向くと。

身長は子供位のサイズで身体は筋肉でガッチリ、バイキングヘルムを被り肩にデカいハンマーをかけて僕達の目の前に立ってるドワーフの男がいた。

「ん?誰??ドワーフ族??」

僕もファンタジーで出てくるドワーフ族は知っている。

そのまさかのドワーフ族の男が僕達に声をかけてきたのだ。

「私があの貼り紙の主…マキウ!ドワーフ族の武器職人だ。」

声も低音で迫力のある声だ。

らいともマキウさんに質問をする。

「お前が武器職人マキウ?」

僕もマキウさんに武器の事を相談してみる事にする。

「えっと…貼紙を見たんですけど、僕達の武器を強化してもらえませんか?」

僕がそう言うとマキウさんは自分の顎髭を触りながら話す。

「お前達の武器…だと?」

マキウさんはそう言うと僕達をジロジロと見ている。

「えっ?何かありましたか?」

僕が聞いてみるとマキウさんは沈黙し、また話し出した。

「お前達のその筋力、見るからに戦士とかではないな。さては魔法使い…なのか?」

僕とらいとは顔を見合わせるとらいとが前に出て言う。

「ああ!魔法は使える…俺は雷…こいつは生活魔法を……」

らいとが言うとマキウさんは突然叫んだ。

「だめだ!!!!」

僕は突然拒否されびっくりして質問する。

「えっ??何がダメなんですか??」

マキウさんは僕達に背中を向け言う。

「いいか?俺は武器職人だ!!魔法使いなんかに俺の力を分けてやる事はできん!!俺は純粋な戦士…武器に始まり武器に生き武器に死ぬ位の覚悟のやつ以外には力を与える事はない…わかったら消えな!!!」

マキウさんはそう言うと立ち去ろうとする。

らいとが僕の前に立ちマキウさんに話す。

「おい!おっさん!俺達はつえーぞ……」

らいとがそう言うとマキウさんは立ち止まりこちらを振り返り話す。

「小僧…わかった!そこまで言うなら今から言うアイテムを私の元へもってこい!!それが出来たらお前達を認めてお前達の武器をスペシャル強化してやろうじゃないか!!!」

「わぁーったよ!どこへ行ってどんなアイテム持ってくればいいか教えてくれ。」

らいとはそう言うとマキウさんはらいとに地図を放り投げた。

らいとはキャッチすると僕にも地図を開いて見せてくれた。

僕が地図を見ていると去りながらマキウさんは

僕達に言う。

「その地図の聖石の洞窟と言われる場所へいけ!そこに青色の発光石は眠る。」

そう言うとマキウさんは立ち去って行った。


聖石の洞窟……僕達の街から船で南下、離れ小島にある洞窟だ。

僕達は船を出してもらい島に行くことにした。

港を出発する僕達を乗せた船は南下していく。

どこからか暖かい風がふいてきて頬に伝わりとても気持ちがいい。

壊れかけの武器で大丈夫だろうかという不安は隣りでワクワクしているらいととその風にかき消されている気がする。

僕はそんならいとに声をかける。

「らいと?僕達武器がこんななってるけど大丈夫かな………?」

らいとは僕にとびきりの笑顔で答える。

「大丈夫だって!なんとかなるさ!」

らいとのこういう所は羨ましくもあり僕にはないところだ。

僕は深いため息をつき呆れてる半分羨ましい気持ち半分でいると、小さく島が見えてきた。

らいとが身を乗り出し言う。

「お?あそこの島じゃないか?」

僕も少し遠くに島が見えてきたのを確認する。

「そうかも!」

僕がそういうと船頭は僕達に話しかけてくる。

「お?お前達あそこの島が目的の島だぞ!」

僕達は段々近づいてくる島を眺めていた。

そして約半刻僕達の世界で言う30分くらい。

船は島に到着した。

らいとが船から飛び降りる。

僕も縄ばしごで島に降り立った。

すると上から船頭が声をかけてくる。

「お前達、祈ってるぜ!出発はお前達の無事な帰還後だ!」

そう言うと僕達に行ってこいと合図をした。

「ありがとうございます!行ってきます!」

僕は船頭に叫ぶと僕達はジャングルの奥へと入っていった。


南国の島という感じのこの島は島を一周するのに半日もあればできそうな小さな島だ。

地図を見ると洞窟の場所はこの島の中心にあるらしい。

僕達は中心の洞窟を目指しジャングルへと入っていく。

熱帯雨林みたいな鬱蒼としたジャングル。

いかにも沢山の爬虫類が生息していそうな道を歩いていく。

見た事もない動植物の宝庫みたいだ。

僕はキョロキョロしながら辺りの動植物に興味津々だ……

するとらいとが声をかけてきた。

「みら?大丈夫か?」

僕はらいとの声に我に返って答える。

「大丈夫だよ!らいと!もうすぐかな?」

こういう場所でのらいとはある意味無敵。

何せ湿地はらいとの雷が放電しやすい地形だから……

すると前を歩いていたらいとが立ち止まる。

「えっ?どうした…の?」

らいとが指をさした先には大きな洞窟の入口が空いている。

だが、目の前には太すぎる枝が入口を覆っていた。

「うわっ!太い枝が邪魔だね………」

僕は思わず口に出すとらいとが後ろから声をかけてきた。

「みら!バリアを頼んだ!」

僕は察知して魔法を唱える。

『生活魔法ゴムバリア!』

僕はゴムの球体に包まれた。

らいとは僕のバリアを確認すると念じ始めた。

そして、らいとの身体は黄色く輝く。

『雷撃!!』

らいとが雷を放つと目の前の穴を塞いでいた枝は悲鳴をあげ硬直した。

その大枝かと思われていた物は大蛇だった。

そして大蛇は焼き尽くされ倒れた。

ズシーンという音を立て数匹の大蛇が倒れていった。

「ふぅ!行くぞみら!?」

らいとは僕にそう言うと洞窟の中に入っていく。

「僕も行くよ!」

僕はらいとを追いかけ洞窟に入っていくのでした。

この洞窟の名は『聖石の洞窟』奥底には聖なる石が眠っていると言われる。

太古の昔より人があまり立ち寄らない場所で近づくものを飲み込むと言い伝えられてきた洞窟らしい。

入口から足を踏み込むと暗く先が見えない…足元はゴツゴツした岩で所々で水が流れ滑りやすくなっている。

「らいと!行くよ!『生活魔法!フィジックス!発光!』」

僕達の頭上から光が現れた。

「みら!サンキュ!」

らいとは僕にお礼を言うと先へと歩いていく。

光があるにせよ、一部川になっている水に足を取られつつ奥へと足を進める。

「らいと?まだまだ先かなぁ?」

僕が先を進むらいとに声をかけるとらいとは急に立ち止まる。

「どうしたの?らいと?」

僕の問いにらいとは身構え答える。

「みら?奥にすげぇデカい何かの気配を感じるぞ!」

僕はらいとを見るとらいとは奥へと慎重に歩いていく。

そして僕達の先には一瞬開けた場所が有り行き止まりだった。

そこには大きな部屋があった。

部屋の端々には灯りが灯されまるで神殿のようなつくりになっていた。

「なんだろうこの部屋……?」

僕が言うとらいとは僕を制止してくる。

僕は呆然としていると。

あのらいとが動かないで暗闇の先を見ている……

すると…ズシーン…ズシーンと足音が聞こえてきて徐々に大地を揺るがしていく。

僕達に何かが近づいてきた。

「みら?離れるなよ…」

らいとはそう言い奥の先を見据えた。

奥から恐ろしい巨大な咆哮が聞こえる。

「!?今なんかぐおおおって声が聞こえた!!あそこだ!」

僕がそう言うとらいとは頷き答える。

「んっ…行ってみようぜ……」

僕達は更に奥へと足を進める。

すると今度は咆哮が近距離で聞こえたかと思うとモンスターの息を確認。

巨大なモンスターが目の前に姿を現した……。

「あ!あれは!?」

僕がそういうとらいとも答える。

「モンスターか!?なんか…石の亀みたいなモンスター……ん?」

モンスターを見ると背中の甲羅が青く光っている。

僕はまさかと思いらいとに伝えた。

「そうか?らいと!あの亀の甲羅!あの甲羅なのかも……マキウさんが青色の発光石って言ってたしきっと……」

らいとも僕に共感して言う。

「よし!じゃあ、あいつぶっ倒して持って帰ろうぜ!!」

するとモンスターが僕達に話しかけてきた。

「お前達!よくここまできたな……」

僕達は驚いて巨大なモンスターを眺めていた。

僕はドキドキしながら声をかけてみる。

「マキウさん!?」

らいとも驚いてモンスターに話しかける。

「おっさん!?おっさんが亀モンスター!?」

マキウさんは巨大な首を持ち上げて顔を僕達に近づけてくる。

そして僕達の問いに答える。

「そうだ!!私の名前は鉱石を守る聖なるモンスター『マキウス』この鉱石を守る者だ!!」

僕達がマキウさん、もとい『マキウス』を呆然と見上げているとマキウスは語りかけてくる。

「私の背中の甲羅はこの世界の最高の鉱石『オリハルコン』だ。私と戦いお前達の力を示すのだ。私がお前達を認める時私は力をさずけようでは無いか…」

僕は巨大な恐ろしいモンスターを目の前にして立ちすくむとらいとが声を上げる。

「マキウス!お前を倒せばみらの武器を直してくれるんだな?」

らいとが叫ぶとマキウスは笑いながら言う。

「私の甲羅は世界最高の硬度を持つ盾となり武器となる。簡単にはいかん!そうだな……お前達がもし私に傷というものをつけることができたなら考えてやろう。」

さすがマキウス。

圧倒的な力を持っているんだろう。

僕がそう考えているとらいとはマキウスに攻撃を始めた。

「らいと!?」

僕が叫ぶとらいとはスタンガンを構えて飛びかかる。

「はぁぁっ!!くらえ!スタンガン!!」

らいとのスピードはマキウスの身体を捉えるがマキウスは甲羅を盾にする。

「なにっ!?」

らいとのスタンガンは甲羅に当たるがらいとはそのまま電撃を流す!

「ライトニングボルト!!」

スタンガンには予めらいとが電撃を圧縮して貯めていた。

その電撃をスタンガンを通しマキウスの身体に放出される。

バリバリという轟音と共にマキウスの身体を直撃したかのように見えた…。

マキウスは笑みを浮かべ言った。

「馬鹿め!私の甲羅は魔法をも通さぬ鉄壁の盾だ!そのような攻撃などきかん!!」

マキウスはそう言うとらいとに尻尾のムチで攻撃する。

バシュッという音でらいとの身体は強打を受けらいとは床に叩きつけられた。

「がはっ!」

僕はらいとに駆け寄る。

「らいと!??大丈夫??」

身体を地面に叩きつけられたらいとは必死にもがく。

「う……くっ……」

僕がらいとを心配していると後ろからマキウスに声をかけられる。

「ふっ…もう終わりか?どうやら私の感は勘違いだったようだな…。」

僕はらいとを寝かせると振り向き身構えて答える。

「らいとをよくも!マキウさんだからって遠慮はしない!僕がらいとを守る!!」

僕が叫ぶとマキウスはまた笑みを浮かべ言った。

「そっちの坊主の方が威勢は良かったがまだまだお前達は冒険者としてのレベルは低い。私が力を貸すのは早いとみた。そいつを連れて立ち去るがいい……。」

僕はガクガク震える足の震えを止め叫ぶ。

「待ってよ!僕達はこれからなんだ!でもらいとをこんなにした貴方を僕は許さない!」

僕を見ながらマキウスは巨体をこちらに向き変え答える。

「ほう!なら今度はお前が相手という訳か…」

僕はらいとを守るようにして壊れかけのモーニングスターを構える。

「みら?…やめろ…お前は逃げろ…」

らいとはか細い声で僕に話しかけてくる。

僕はらいとにできる限りの笑顔で返す。

「いくよ!モーニングスター!!」

マキウスはふむという顔をすると僕の攻撃を待っている。

「たぁぁっ!!」

僕がモーニングスターの鉄球を振り回し攻撃を仕掛ける!

「生活魔法!クラフト!!鉄球巨大化!!」

僕の魔法で鉄球はどんどん硬度の高い紙で包まれていき巨大な鉄球を作り上げマキウスにヒットする!

マキウスの巨体は巨大な鉄球により吹き飛ばされる。

「ぐうぉぉぉ!!」

ドゴーンという衝撃音とマキウスの苦痛の声!

「どうだ!僕は夢を力にできるんだ!!」

僕が叫ぶとらいとは僕に声をかけてくる。

「みら……すげぇぞ…はは……」

らいとは笑みを浮かべ僕に言う。

僕はらいとに駆け寄りらいとの治癒をしようとしてると……

マキウスはヨロヨロと巨大な身体を起こしてくる。

ふぅふぅとマキウスの吐く息はマキウスの受けたダメージを物語る。

「お前達にこんな力があるとはな…だがまだ終わってはいない。」

マキウスはよろめきながら言う。

らいとは僕を押しよけて前に立つ…。

「らいと!?」

僕がらいとに声をかけるとらいとは僕を制止する。

らいとの身体は黄色と赤色と黄金色3色に繰り返し光る。

マキウスはそれを見て言った。

「馬鹿め!先の攻撃は私の油断だ……魔法などは聞かぬ!!」

そしてらいとが叫ぶ。

「マキウス!お前は終わりだ!俺達を甘く見るな!!」

らいとは持っているスタンガンに魔力を集中させている。

「スタンガンよ!今だけでいい。耐えてくれ…」

らいとがそういうとスタンガンの先が光りはじめ魔力の刃が姿を現した。

その刀のような武器へとその姿をさせる。

「マキウスいくぞ!魔法がきかねえなら姿を刃に変えればいい!!」

タンッと地を蹴りらいとは全身全霊をかけてマキウスに攻撃を仕掛ける!

マキウスは甲羅でらいとの攻撃を防ごうとする。

らいとは甲羅の隙間を感覚で見破る。

らいとの身体は並みの人より感覚が飛び抜けて鋭いんだ……

「はぁぁっ!!」

らいとが叫ぶとマキウスの甲羅にその刃を突き立て斬っていく。

ズバッ!!!

刃の衝撃音がするとらいとは着地、僕の隣りで息を整える。

その瞬間!グァァァァというマキウスの声が洞窟内に響き渡る。

そしてマキウスはズシーンという地響きを立て倒れた……。

「やったか?」

らいとがそういうと僕はマキウスが小さくなっていくのを確認する。

「やったみたいだよらいと!」

僕がそういうとらいとは笑顔で言った。

「サンキュ!みら!」

僕は首を振りながら答える。

「らいともありがとう!」

僕達が笑いあってると奥からドワーフがヨロヨロと歩いてくる。

僕はらいとを守るように身構えているとマキウさんは僕達に声をかけてくる。

「お前達………お前達の力…見せてもらったぞ…」

僕はマキウさんに話す。

「僕達を試したんですか?」

マキウさんは僕達を見て語り出す。

「ああ……まさかお前達がこれほどの力を持ってるとはな…それに特殊魔法とは…お前達の力…魔法は好きにはなれないがその魔法の使い方……気に入ったぞ。お前達の戦い方に合った武器…強化した武器を私が作ってやろう……。」

僕はマキウさんを見ながら答える。

「本当ですか??」

マキウさんは言った。

「ああ…『オリハルコン』も採れただろ??」

僕は何の事かと首を傾げてるとらいとはさっきのマキウスの甲羅の一部を手にしていた。

「ああ…おっさんの鉱石ちゃんとこうして確保しといたぜ。」

らいとはそういうとマキウさんは笑いながら言う。

「それでいい…よし!こいつがあれば……まずはらいと…お前の武器を渡せ。」

「ああ…ほらよ。」

らいとはマキウさんに壊れかけたスタンガンを渡した。

「スタンガンではなくなるかもしれんがそこは上手く使え。」

マキウさんはそういうとスタンガンを頭上にかかげ言う。

「俺のスキルは武器の強化だが使用者に一番の武器が生まれそして強化できるのだ。いくぞ!!『鉱石の力よ!この者に力を…武器変化』」

らいとの武器と『オリハルコン』が光出し、光は一つになり新しい武器が生まれる。

「ぉぉおおおおお!!すげぇ!!なんだこれ!?」

らいとも興奮して言った。

僕もキラキラしてるらいとの武器を見つめていた。

「武器が変化してキラキラしてる………」

僕がそういうとマキウさんは話す。

「これがお前だけの武器レールガン『超電磁砲』だ。巨大な魔法力を持つお前の武器として最適な武器になる。そしてこの鉱石は世界一強固な鉱石『オリハルコン』。己と共に成長し続ける武器それがお前の武器だ!」

らいとは武器を手に取りマキウさんにお礼を言う。

「ありがとなおっさん!!」

そして僕の方を見てマキウさんは言った。

「では次はみらいのだな。」

「お願いします!」

僕がそういうとマキウさんは僕のモーニングスターを受け取り集中する。

「『オリハルコン』よ…この者に力を!『武器変化』!!」

マキウさんの手にしているモーニングスターとオリハルコンは光出し交わり一つになる。

そして僕の武器が生み出される。

「おおおお!!僕のは綺麗な魔法のステッキみたいになった!!」

僕がそういうとマキウさんは僕に言う。

「チェーン変化ってイメージして言ってみな!」

僕は綺麗なピカピカのステッキを見ながらイメージしてみる。

「うん!チェーン変化!!お!ぉぉおおおお!!モーニングスターだ!!」

なんと僕がイメージすると僕の武器は変化したのだ。

そしてマキウさんは言う。

「みらいの武器は基本ステッキの形状だがモーニングスターにもなり色々な物に変化出来るのが特徴だ!例えば……剣をイメージしてみな!」

僕は言われるがまま脳内で剣をイメージして叫ぶ。

「うん!………剣化!!ぉぉおおおお!!剣になった!!」

僕も素敵な武器にめっちゃ感動する。

僕達を見てマキウさんは笑顔で話してくる。

「みらいの能力に適した武器になったな!」

僕もらいともあまりにも嬉しくてはしゃいでしまった。

「すげぇなみら!?」

らいとの声に僕も頷き答える。

「本当に凄いねらいと!」

僕達が喜んでいるとマキウさんは声をかけてくる。

「二人ともこれからの活躍期待してるぞ!

楽しかった。いつでも遊びにこい。」

僕達もマキウさんに改めてお礼を言う。

「色々ありがとうな!おっさん!?」

らいとは傷の痛みを忘れているみたいだ。

僕の心配をよそにらいとは元気になっている。

「本当にありがとうございました!」

僕も挨拶をすると僕達はマキウさんのいる洞窟を後にしたのでした。

こうして僕達は新しい力を得る事ができました。

さぁ明日からまた楽しみ増えたな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る