私メリーさン。今練習中・・・ナの。

「……あの」


「どしたの~?」


「あなたは、あれを倒せると思いますか?」


「さあ?■■■■サマの力次第だよ。"あの子"のガ■■である私は■■■長サマの力を一つも知らないから。」


「……そう……ですか……。」


「■■ドとて、すべてを知っているわけじゃない。」


「……」


「でも。」

(それでも、あなたは勝つだろうね。)


「……?どうかしましたか?」


「……いや、なんでもないよ。さ、相手が向かってくるよ。構えて。」


「!……えぇ。任せてください。」




『……う……ん……?』


土?瓦礫?岩?水?血?

様々なにおいが鼻を突き抜ける。

しかし、暗い。なにかあるような気はするが、何も見えない。

突然気を失い、頭を打ってしまったはずだったのだけれど……その時に目をやってしまったのかな……。


「ん……よい……しょっ!?がっ!」

ガンっ!っと鈍い音が鳴る。

同時に頭に激痛が走る。

頭をぶつけた痛みは相当だった。多分、気を失って頭を打った時より痛い。

あの時は気を失う直前に痛覚が少しゆるくなった気がしたから。


「ったたた……」

……多分、密閉されているのだろう。

少し落ち着いて辺りの状況を考察する。

縦170cm、横は短くて50cm、大きく見積もっても6~70cmくらいだ。

材質はにおいと感触から木のように思える。鉄製の何かもあるように見えるが、蝶番のようなものなのだろうか?

とりあえず開けれそうなので開けてみる。


「ふんっ……ぬぬぬぬぬぬ~……」


開 か な い 。

えっどうしよう、開かないけど???

蝶番っぽいのがあるからこっちだと思ったんだけど……もしかして引き戸タイプ?完全に密閉はされてないはずなんだよね。


「ん~……よいしょお!」

少し力を入れると、ゴゴゴゴゴゴゴ……と音がした。

月明りのようなものが見える久しぶりの光に感じる。


「ひらい……た……?」

……廃……墟……?

……私は確か、会社からの帰り道だったはず……。

そもそも密閉されているだけでおかしいのはそうなんだけど、それだけなら誘拐とかで片付けられた。

でも、さすがにこれは……。


『大丈夫……?』


「ッ!?」

……甘い声が聞こえた。どこだ?


『そんなに私を警戒しないでも大丈夫だよ。』


「……するに決まっているでしょう?どこからともなく聞こえた声、しかしその声の主はいない。私の頭の中で喋っているようにしか聞こえないもの。」

そう、この声は私の頭の中で喋っているとしか思えないのだ。

まるで、テレパシーのような……。





「……テレ……パシー……?」



……グッ……ガ……アッ……!!!?!?!?!?



───っ!?メリーさん!?……───


───大丈夫ですか!?……───


───                ねぇ……おねがい……たすケて───


────だれか!救急車を……───


……え?

なにが……起こったの……?

「な……に……これ……?」









……はい。ええ。そうですね。演技のタイミング練習の時に急に倒れて……少し目を見開いて苦しそうにしていたような……」


「う~ん、まだ採血もしていませんし、現状はそれこそ本人から聞かないと何とも言えませんが……。

今の状況を聞くに多分……って、あぁ。」


「う……ん……?」

なに……?


「りりさん。体調は大丈夫ですか?」


「……?ま……ぁ。大丈夫だと……。」

これ……。


「!!!!りりちゃん!!!!!」


「起きたのか!!!よかった……!」


えっと……?

「その……大体察せますが、一応状況説明を……。」


──────────────────


「演技中、私が急に倒れ、すぐに救急車を呼んでいろいろと説明していたら起きた……なるほど。」


「……さて、早速で申し訳ない。あなたの命に関わることです。気絶の前の症状があれば、お願いします。」


「……テレパシーという文字を見た瞬間、変な記憶みたいな……とにかく、自分の物とは思えない記憶が流れ込んできた感じがしました。

多分、1秒くらいだったと思います。その直後、激しい頭痛と吐き気、動悸、めまい、耳鳴りがして倒れました。睡眠は0時に入眠、8時に起床、朝ご飯も食べました。」


「……断定はできませんが……自律神経失調症……?

普段から0時に寝ているんです?」


「はい。多少前後はしますが……。」


「……すみません、とりあえず、採血などの検査をしてみましょう。今のところまだわからない……。」


「……はい。」




────────────────────




「……結果ですが……病気になり得るような異常は何も見当たりませんでした……。

しかし……頭蓋に……髪のようなものが……絡まっていました……」


「……え?」


「……困惑するのも分かります。正直、私共も困惑しているので……機械に入り込んでいたのか?とも考えましたが、そもそも抜けた頭髪なんぞ映る訳がありません。

ですので、その写真から細かい位置を特定し、その場所にある物の成分を調べてみました。」


「……はい。」


「……やはりというかなんというか……頭髪でした。しかし予想外だったのが……この髪、DNAが目宮家の物と同じDNAを持っています。」


「……は?」


「年齢は推定14歳の髪の毛。古さで見れば……1250年以上前……」


「……冗談……ではなく……?」


「えぇ、こんな所で冗談だなんて……」




……どうやら、私の頭蓋には、1250年以上前の髪の毛が入っていたようです。

手術で摘出しようにも、シミュレーションで謎の阻害を受け、ぶっつけ本番だと安全が保障できない為出来ないとのこと……。


意味が……わからない……。



【あとがき】

ちょっと怖い回。

正直、書いてるボク側の環境に怖がらせられました…。

この話を書いている時だけWiFiが切れたり、直したはずなのに今度は別の要因で切れたり…。

こわい…メリーさんたすけて…;;



ということで、実際は0時少し前には投稿出来そうだったんですが、WiFiの関係上こんな時間に…(ほぼ深夜2時)

本当に申し訳ない…。

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