第6話 お題『先輩』 君の癖
声が小さい。
僕の隣にいるのは大学の先輩であり彼女のチカ先輩。いつも元気な彼女が、囁くように話すときは。
僕はスマホの電源を落とし、両手を広げた。
「チカ先輩、おいで」
決まって構って欲しいときだ。もっと近くに来て……そういう意味。
まわりくどいところも、むすっとした顔も大好きです、先輩。
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