148 ちっちゃいこと
(なんとなく悲観的な気分のオタクちゃんこと真野と、のんきに構えているギャルちゃんこと有紗)
「うう……クラス別々になったらどうしよ」
「そんなちっちゃいことで壊れる友情じゃないでしょー。一緒にスキー旅行行って一緒に温泉入ったじゃん?」
「……うん」
「一緒に年越しして、一緒に紅白とか、なんかこう……ごい〜んってなるテレビ見たじゃん?」
「……うん」
「それより前にさ、同人誌即売会とかドールさんの着せ替えとかやったじゃん?」
「……うん」
「楽しかったじゃん。そんな楽しい友達とさ、クラスが別になったくらいで友達やめるわけないじゃん」
「……うん、そうだね。友達……かあ、人生で初めて、ちゃんとできた友達だと思うんだ」
「え? 小学校もノーカンなの?」
「うん、ずっと空気に徹してたから。中学のやつらはしょうがなく付き合ってただけだし」
「そっか。そういうものになれてあたしはうれしいよ。自分を呼ぶ呼び方もウチからあたしに変えられたのマヤちゃんのおかげだし」
「そう……かあ、アリサちゃん一人称変えられたのわたしのせいか。えへへ」
「クラス別になってもさ、仲良くしようよ」
「そうだね」
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