77 横審

(翌朝学校で有紗の様子を見るオタクちゃんこと真野となにやら寝不足気味のギャルちゃんこと有紗)


「お、おはよう……どうしたの、眠そうだけど」


「魔法学校、面白すぎて朝までぶっ通しで読んじゃった! なにあれヤバい!」


「えぅ?!」


「もー勧めておいてその反応はナシだよ! 主人公が冒頭でかかった呪いって最後まであるの?」


「それは読んでみてのお楽しみってことで」


「えーずるいよー!! 続き、貸してもらえる?」


「いいよ! きょうもうちに寄る?」


「マジ?! またお菓子ある?!」


「うん、祖母が『新しいお友達はいっぱい食べてくれて嬉しいわねえ』って言ってたからお土産まであるかもしれないよ」


「ヨッシャー最高! アッお下品な表現が出てしまった……」


「べつに気にしないよ、下品のうちに入んないよ。相撲の横審じゃあるまいしさ」


「横審」


(噴くのをこらえる有紗)


(釣られて笑いそうになる真野)


「ま、まあ……マヤちゃんちに入り浸ってお菓子バクバク食べたら横綱待ったナシだね……」


「待ったナシって相撲だけにね……」


(またしても噴くのをこらえる有紗)


(またしても釣られて笑いそうになる真野)

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