73 犬とカブトムシ
(そのままの流れで真野の家に向かい幼稚園の卒園アルバムを探すオタクちゃんこと真野とギャルちゃんこと有紗)
「あったあった! えっと、わたしはこれかな? たしかうめ組だ」
「ああクラスが違うから知らなかったんだ。あたしはふじ組でマヤちゃんはうめ組かあ」
「なんか幼稚園のクラスの名前にしては渋いチョイスだよね、ふじとかうめとか……。あ、これ有紗ちゃんじゃない?」
「幼稚園のころおめかしするときの白タイツ嫌だったんだよね……卒園式のとき泣いて嫌がった記憶があるぞ」
「わりと内弁慶だったんだね」
「うん……まあ着せられて幼稚園に連行されたら騒ぐ勇気なくて諦めたけどね……」
「なんか獣医さんに連れていかれる動物みたいだね」
「マヤちゃんは犬とか猫とか飼ったことある?」
「小学生のころ犬飼ってた。親戚の家からたらい回しにされてきた可哀想な犬でね、チビって名前だった。うちに来たときはもうヨボヨボでさ、しょっちゅう獣医さんのお世話になった」
「へえ……あたしカブトムシすら飼ったことない……」
「カブトムシってペットに含まれるの?」
「さあ。ホムセンのペットコーナーにいるからペットじゃない?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます