41 驚愕

(真野から送られてきたドールの画像を繰り返し見るギャルちゃんこと有紗)


(夏休みの宿題をするオタクちゃんこと真野、またしても唐突に鳴り出す電話にビビりながら出る)


「もっぴー」


「ど、どうしたのアリサちゃん……ビックリした……」


「あのさ。ドールって服とか靴どこで買うの? ミカちゃんのやつとか着られるの?」


「ミカちゃんかあ……スケール的にはいけないこともないと思う」


「そーなの? うちにさ、あたしがちっちゃいころめちゃめちゃ集めまくったミカちゃんの服がドッサリあるんだけど、譲ろうか? あっ、もしかしたらジュニーちゃんかもしれない。子供の記憶だからなんか微妙でごめん」


「あ、それならジャストサイズだ。でもお人形のお洋服って高いものだよ」


「いいのいいの。あたしはこの通りそういう楽しい趣味から無縁になっちゃったし、……いや待てよ。わたしがドールさんお迎えすれば済む話ではなかろうか?」


「えぅ?!(なぜ?!)で、でも安いものじゃないよ」


「そうだよ、バイト代でコスメをコツコツ買ってるのになんかつまんないと思ってたのこれだ! こんど一緒に街にいこう! 実物見て買う!」


「えぅ?!」

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