38 夏みかんジャム

(すっかりフルメイクで朝の情報番組を眺めているギャルちゃんこと有紗)


(寝ぼけ顔で起きてきたオタクちゃんこと真野)


「おっはよー! 朝ごはんトーストでいい?」


「あ、お、おはよう……トースト、いいなあ……わたしの家、祖母がご飯党だからあんまり食べないんだ。なにつけて食べるの?」


「普通にジャム。毎年遠くの親戚から大量の夏みかんが送られてくるからジャムにするんだ。ヨーグルトもあるよ」


「ヨーグルトいいなあ、うちじゃあんまり食べないから食べたい!」


「よっしゃまかせろ!」


(トーストとヨーグルトを持ってくる有紗)


「い、いただきます」


(夏みかんジャムたっぷりのトーストをはむはむ食べる真野)


「おいしい〜。朝から甘いもの食べるの幸せ!」


「これで機嫌よくおうちに帰れたら嬉しい! そろそろ発送されてんじゃね?」


「そうだ。ドールさん!」


(ケータイを確認する真野)


「発送されてる! 届いたら写真撮らなきゃ。サイトも作らなきゃ」


「名前とかつけるの?」


「お顔見て考える。お洋服買ってあげたいから冬休みはバイトだ」


「そっか! 今度はあたしが泊まりにいくね!」


「えぅ?!(掃除しろと?!)」

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