（放課後、げっそり顔で教室の天井を見上げるギャルちゃんこと有紗）

（学用品をせっせと片付けるオタクちゃんこと真野）

「テスト期間まじだりー……テストとか滅びればいいのに」

「ちゃんと勉強して赤点なしじゃないと夏休みバイトできないって校則じゃん……アリサちゃんバイトするんじゃないの？」

「すでにやってるよ」

「えぅ？！　校則ブッチして？！」

「うん。先生たち気づかないし。フツーに酒屋の倉庫でバイトしてる」

「あぅ……（なるほど、それでオシャレなアイテム身につけてるんだな……）」

「そーだ、マヤちゃんもやんない？　やりがいがあってアットホームな職場だよ！」

「バレたらやばいから……祖母にこっ酷く叱られるよ」

「マヤちゃんちってお金持ち？」

「普通の勤め人家庭だよ」

「普通の高校生のお小遣いなんてタカが知れてるじゃん？　マヤちゃんホムペの日記になんかすごい雑誌、『少女聖典』だっけ？　買ったって書いてたし、ああいうの欲しくない？」

「えぅ？！（そこまでみてた？！　ゴスロリ好きだってバレた、どうしよ……！）」

「マヤちゃんあーゆうファッション、似合うと思うんだあ」

「あぇ？！（マジか？！）」

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