コミカライズ第1巻発売記念SS

 僕は今日、久しぶりに本屋さんへやってきていた。


「最近漫画買ってなかったし、色々見てみようっと!」

 お店に入り小さくそう呟いた僕は、漫画コーナーへと向かった。


「うーん、久々に来たからか、見たことない本もいっぱいある⋯⋯」

 そう呟きながら棚を見ていると、ふと目に入る本があった。


「失恋したのでVtuberはじめたら年上のお姉さんにモテました?」

 Vtuberを題材にした漫画なんて珍しいな、と思い手に取ってみると、そこには見慣れたキャラが描かれていた。


「えっ」

 そこに描かれていたのは白姫ゆか、そう、僕自身のVtuberとしての姿が描かれていたんだ。


「な、何で!?!?

 えっ、僕が漫画になってるの!?」

 どう言うこと!?


「と、とりあえず、買ってみよう。

 話はそれから⋯⋯だよね」

 そのまま僕はその漫画を買うとささっと家へと帰った。



「つい買ってきちゃったけど、やっぱり何度見ても白姫ゆか、だよねこれ⋯⋯」

 どこからどう見ても描いてあるのは白姫ゆか。

 間違えようが無いよね⋯⋯


「背表紙とかはどうなってるんだろ?」

 そして背表紙を見るとまた僕はびっくりした。


「僕じゃん!!!!!!!」

 僕が薫さんや華さん、由良さんになんかめっちゃ可愛がられてるようなイラストが描かれていた。


「こ、こんなの恥ずかしすぎるよ!?」

 リアルでこんなことやられたら顔が真っ赤になっちゃうくらい恥ずかしい。

 と言うよりも扱いが完全に女の子だし!?


「⋯⋯ふぅ、落ち着こう」

「内容は全く違うかもしれないし、それに僕に似ただけの絵かもしれないもんね、うん」

 そして僕は漫画を読み始めた。


 ⋯⋯少し経ち、僕は漫画を読み終えた。


「これ、僕だ⋯⋯」

 内容は完全に僕がVtuberを始めた時の流れと一緒で、もう否定のしようがないくらい僕だった。


「名前も一緒だし、これは僕だ⋯⋯」

「それにしても、僕って側からみたらこんな事やってたんだ⋯⋯もしかして僕とんでもない事やってるのかな?」


「⋯⋯でも、僕がモデルになった漫画なんて、なんだか凄いなぁ」

「とは言っても、誰が描いたんだろう⋯⋯?」

 作者名の所を読もうとしたら急に視界がもやがかって来た。


「あれ⋯⋯? なんか、視界が⋯⋯?」



「はっ!?」


 僕は目が覚めると、ベッドの上だった。


「今のは⋯⋯夢?」

 という事は、僕が題材になった漫画なんて無かったのかな?

 少し残念な気もするけど、恥ずかしさの方が勝っていたし、気にしない事にした。


--------------

皆さんのお陰でとうとうコミカライズ発売日を迎える事が出来ました。

これからも優希くんのカワイイを目一杯お届けして行こうと思うので、引き続き応援して頂けると嬉しいです!

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