星降る夜に輝く詩
鈴響聖夜
プロローグ
橙に染まった木々の軽やかな旋律が耳を撫でる。まるで、「ここでは自由でいいんだよ」と囁くように。
波の割れる音が微かに聞こえるこの岬で天を仰いで、移り変わる空の色を眺める。紫が濃くなった空には星が瞬き始める。
僕と君の二人きりの眺望は、どうしようもなく愛おしくて。この時が永遠だったなら、なんて考えてしまうほどで。
でも僕は詩うよ。先の見えない君の旅路を。
さぁ、出発の時だ。鞄には、君を照らし出すこの詩を詰めていけばいい。
そしていつか、思い出して欲しい。
君を想い続ける僕がいることを。
「なんて
僕は詩人かのようにおどけてみせる。
「いいじゃん。
「じゃあ次はこんな詩はどう?」
調子に乗った僕が奏でようとする音に、君は耳を傾ける。その耳の奥にある君の心に向けて詩を放つ。
これは僕らが主役の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます