虚P4 約束の刻、最初の私

虚無~うつな~

疑問


知っていた…

こうなることもすべて…

分かっていた…

何もかも終わることすら…

私が私を偽ることですら…

世界の均衡が崩れることすら…

私には関係のないことのはずなのに…

世界が私を中心に崩れていく…

消えていく…

それが何なのかも知らない…

ただひたすら一つの、一人の存在だけを見ていた…

それは夢を見ていたかのようないつかの記憶…

それは私がなくした過去の記録…

それは…………


私たちが主役の悲しい舞台


そうであると知りながら私は踊る…

私の手足が操られ、

劣化し、

崩れ落ちても、

終わることのないお芝居


世界は誰かに操られている

そう分かっていても

感謝したい

私が

出会えたことを

彼と

いいえ

お兄ちゃんと

出会えたことを


それは悲しい物語

それは絶望の結末

それは…………

手足も人の形すらももう分らない

私の…

私のための…

私だけの…

たった一つの…

もうそれしか見えない…

全てが…消えて…
















消さなきゃ






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る