第3話 水瀬さんの謎
席替えをしてから一週間が経った。
そしてこの一週間で気づいたことが幾つかある。
1つは超絶美人だということ。
(周りからしてみれば今更なのだが)
佐野に散々言われたので授業中にチラッと見てみると、それはそれはとても美しかった。
顔が整っているのはもちろん、纏っているオーラが他とは違う気がする。
立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花 という言葉があるが、まさにそんな感じだ。
2つ目は友達がすごく少ないということ。
水瀬さんが休み時間人と話しているところは殆ど見たことがない。
もしや虐められているんじゃ⁉ とも思ったがむしろ逆で、天使すぎて話しかけられない、あのご尊顔を眺められるだけで満足だという声ばかりだった。
(みんな口を揃えて同じようなことを言うので恐怖すら感じた。)
最後に3つ目。
それは、水瀬さんは
俺が本を読んでいる時も、勉強をしている時も、新しく出来た友達である、前の席の前野と白熱するトーク(ただのアニメの感想)をしている時も……チラチラとこちらを見ている気がしてならない。
普段であれば声をかけることも(異性以外は)出来るが、なにせ相手は水瀬さん。
陰キャをぶっかましている俺にとっては、あまりにもハードルが高すぎる。という訳でずっと気付いていないフリをしている。が、心臓は常にバクバクだ。
俺、何かやらかした……?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます