神様と彼女の場所取り戦争 エピローグ

 ある秋のこと――。


 神様お気に入りのイチョウの木の下に、多くの若い男女が押し寄せていました。


「な、何なのこれは!?」


 実は神様の知らない所で、いつの間にやら縁結びの木として名高い存在になっていたのです。


「わたしの静寂は? 風情は? 尊きたしなみは何処いずこに?」


 神様は大きく息を吸うと……。


「わたしの秋を返せえええええ!!」


 秋の絶景に向かって全力で思いの丈をぶつけます。


 そんなことはお構いなしに、今日も黄金に輝く縁結びの木の下で……


 新たなカップルが誕生するのでした。

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