神様と不思議なおじさん プロローグ

 ここは都心から遠く離れたところにある神社。


 もう何百年もの間、神職もおらず廃れに廃れきっています。


 でも決して誰も来ないという訳ではなく、神棚にはお供えられたおはぎが1つ。


 おや、神棚の直下でぴょんぴょん飛び跳ねている幼い女の子がいます。


「ううー、届かないー」


 ちょっとそこのお嬢ちゃん、踏み台を使ったらおはぎに手が届くのでは?


「うるさい子供扱いするな! わたしはここの神様ですぅー。っていうかおはぎになんて興味はないんですぅー。ストレッチしてた場所がたまたまおはぎの近くだったっていうだけですぅー」


 そう、ここにはとっても負けず嫌いな神様がいるのです。

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