ブサイク誕生秘話
@321789
ブサイクの起源を巡る物語
むかしむかしあるところに偉そうな髭を生やした神様とその秘書がおりました。
神様にはやらなければならないことがたくさんあり、毎日ゼーゼーハーハー言いながら懸命に働いていました。
ある時、いつものようにせっせと働いていた神様は、一息つこうと女神の住まう泉へ向かうことにしました。すると、そこへ神様の秘書がやってきて言いました。
「神様すみません。人間を創って頂けないでしょうか?」
「人間?それなら今創り終えたところだよ。」
「いえ、違うんです。急遽、新たに創らなければならなくなったんです。」
「はぁ?嘘でしょ?もうクタクタだよ。無理無理、後にして」
「そこをなんとか」
「いやいや、私の働きぶり見てなかった?それで、そんなこと言っちゃう?」
「神様の働きぶりは理解しているつもりです。ですが、今回は本当にしょうがないんです。お願いします。」
「はぁ~、何人必要なの?」
「えっと…ざっと2百万人ほどです。」
「お疲れ様でした。」
「ちょ、ちょっと待って!ほんとにお願いします。」
「2百万!?冗談じゃないよバカ野郎。1人創るのも骨なんだぞ。2百万なんて死んじゃうよ。そもそもなんでそんなに必要なの?]
それが、人間たちが戦争を始めちゃって、その影響で人間の数が激減しちゃったんですよ。」
「バカだねぇ、人間は相変わらず。ん~、分かった分かった。創りましょう。そういう事情があるならしょうがないね。ただ、本気で創ると疲れちゃうからパパっと創りましょうかね。」
「本当ですか!?ありがとうございます。この際クオリティーの方は仕方ないでしょう。じゃあ、よろしくお願いします。」
こうして、秘書に2百万人の人間を創るよう頼まれた神様は、指パッチン一つで一気に人間を創りました。そう、容姿不端麗な人間の誕生です。これを境に、容姿が整っている人間とそうでない人間とに分かたれることになったのです。これが、今現在、ブサイクと呼ばれている人たちが存在する理由です。神様の指パッチン一つで創られた人間たちの末裔がブサイクなのです。このことは、神様にとっても大きな誤算でありました。本気で創らなかったとはいえ、全能である自分が創ったのだから、特段差は生まれないだろうと高を括っていたのです。しかし、真実は残酷です。両者の間には歴然たる容姿の差が生じてしまったのです。その結果、数々の悲劇を生んでしまうことになりました。ここでは、あえて、あえて例を挙げることはしませんが、まあ、とにかく顔に恵まれなかったことで悔しい想いをした人がたくさん生まれてしまいました。
それもこれも、神様のせいなのです。さあ、声高らかにこう叫びましょう。神様のバカヤロー。
おしまい
ブサイク誕生秘話 @321789
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