僕の人生はなんのためにあるのか知らなかった。


僕の人生は君に出会って君のためにあることを知った。


僕の耳は君の声を一つとも聞き逃さないためにあることを知った。


僕の目は君の姿を人一つとも見逃さないためにあることを知った。


僕の口は君に「好きです」と伝えるためにあることを知った。


僕の手は君の手をずっと離さないためにあることを知った。


僕の脳は君をずっと想い続けるためにあることを知った。


僕の足は君との歩幅を一緒にしながら歩き続けるためにあることを知った。


僕の想いは君にはもう届いていないことを知った。


僕の願いは君にとってはいらないものだったことを知った。


僕の人生は君にとっては他人の人生と一緒だと知った。


僕の人生は相手に依存するだけの一種のエゴだと知った。


僕の生きる意味はこの世にはもうないことを知った。


僕は縄に首をかけた。





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