第2話

数日後、町ではパチパチパッチンの音色が聞こえなくなった。

代わりに聞こえてくるのは悲鳴であった。


指パッチンのやりすぎで皮が擦れに擦れて出血してしまい、痛みが指先から脳へと伝達され意識せずとも出てしまう叫び声。


助けようにも助けられない。

私も皮膚が剥がれ指先が血だらけだからだ。


だけど指パッチンは止められない。

指パッチン依存症になってしまったのだ。


この依存症を治す方法が見つからない。

と言うより探すことが出来ないのだ。


症状をカウンセラーに伝えたくても痛みで話すどころでは無く悲鳴になる。

文字で伝えようにもペンが持てない。指パッチンをしてしまう為だ。


隣町から来た人は事情がわからず恐怖した。

皆が指から血を出し叫んでいるのだから。

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