第6話
「んー。やっぱり、こうなっちゃうよね」
瑠璃は送ってからしばらく時間の経ったメッセージを眺める。
そのがっかりしたような顔が悪いことを思いついた子供の顔へと変化させた。
今決まったばかりの約束を破り、悪戯心のみで空の部屋を覗く。
「一回だけ一回だけ・・・・・ってありゃ、寝てる」
瑠璃は、こっそりと部屋へと入って空を抱っこする。
その軽さに少し驚くが起こさないように注意して、空をベッドに移し、布団をかける。
空は疲れの為か、リズム良く呼吸の音を立てていて深く眠りについていた。
そんな空を瑠璃は頬杖をつきながら眺めて、空の頬をツンとつつく。
「弟かぁ・・・・・」
空の気持ち良さそうな寝顔を見ていたからか、瑠璃までもがうとうとし始めてしまう。
「家族ってやっぱいいな」
瑠璃はそう呟いて、空のベッドに突っ伏して眠ってしまった。
父と母にその光景を見られ、微笑まれたことをこの2人ら知らない。
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