第10話 稽古

「もしもし爺ちゃん?もしかしてこの木剣は・・・」俺


「そうじゃ。オヌシは強くならねばならない。

これから、

その力を利用しようと色んな者が近付いてくるかもしれんからな!」ポール


「うう・・・。転生者の宿命ってやつですかい・・・」俺


「それいくぞ!ホレ!」ポール

シュン!ひょいっ!


「アブね」俺


「ほう!なんだその体捌きは!教えた覚えはないぞ」ポール


「教わったことはねえな。前世の体験がもとだから」俺


「ほう!詳しく」ポール


前世で習っていた合気道の事を詳しく話してやると、

ワシにも教えろと爺ちゃんが迫ってきた!

体捌きや足運び簡単な技を教えてやると、

爺ちゃんは相当感動したらしく、

素晴らしいといって目をキラキラさせていた。


「これは素晴らしい相手の力を利用した技じゃな!

これなら非力な者でも戦えるな!!」ポール


剣術を忘れてくれたかと思ったのは一瞬だった。

気を取り直して始めるぞ!

と急に復活して素振りから教えられて2時間みっちりしごかれた。


「よし!良いぞ~!

後は毎日素振り100本じゃぞ!初めはゆっくりで良いからの。

すぐに筋肉がついて素早く振れるようになるからの。

ほれポーションじゃ」ポール


「ハアハアハア・・・。ポーションていいの?」俺


「ああ!傷ついた体の修復を早めてくれる。」ポール


「ドーピングみたいだな・・・。」俺


1ヶ月も続けると確かにビュンビュンと小枝を振り回しているかの様に、

木剣を振り回せるようになった。

ここから筋力トレーニングも取り入れてみたのだが、

なぜこんな短期間で成長できるのかが分かった。


魔力が、成長をたすけてくれて、より強く成長させてくれていたのだ。

体内で変な動きをしている魔力を観察していたら、

筋肉痛の所に集まり、修復と成長を促しているようだったのだ。


そう魔力の感知に慣れてきたのか感じれるようになってきたのだ。

うわ~異世界だな~

魔力には常に触れているのだが、

こうやって意識的に感知したり操作したりできると、

異世界を実感して一々感動してしまう。

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