地域差が出るよね


「そう言えば気になったんだけどさ」


「何?」


「何デス?」


「いや、そんな難しい話じゃないんだけどさ?簡単に言えば……ピザに関してだけどさ」


「うるせぇぞディグ。ピザ食え」


「これシカゴ風ピザだよね?」


シカゴ風ピザ。それは厚底の皿にピザを作るという物である。平たいピザとは違う、なんとナイフとフォークで食うピザである。考えてみればディグの野郎はイタリア出身である、本場のピザは食ってきたんだろうがあいにくこのピザは食ったことが無いのだろう。


「これ作るの難しいんデスよ?」


「そうだぞ。文句言わねぇで食え」


「いや文句って訳じゃなくてね……どう食べるの?」


「ナイフとフォークで食べマス!」


「……えぇ……」


まぁ実際問題全く分かんないよな初見だと……俺らが世間一般的に知ってるピザはあの平たい奴だし、それを素手で食うというのが俺らがやってきていることであるのだ。まぁそう言う事である。要するにディグからすれば違和感という奴が凄いのだろう。


「凄い厚みだね……」


「まぁそうだな。何層にも重ねたチーズと肉がぎっしりしてて旨いぞ」


「うーむ……」


あっ食った。普通に旨かったんだろう。が、やはり違和感があるようだな、まぁ最初は慣れんだろ。実際問題、俺だって最初にカリフォルニアロールを食った時の違和感ヤバかったもん。


「あぁ旨いね」


「だろ?ほらシーもなんとか言えよ」


「うめ……うめ……」


こいつはいつももちもちしてんな。うーん凄いもちもちしている……あっネカと一緒にもちもちしてる。


「兄妹そろってそう言うのが好きなんデス?」


「まぁ俺はこういう触感が好きだから」


「毎日布団に潜ってくるから癖になってるよ!」


「……まぁ、可愛いですし……」


あっルーが嫉妬してる。相変わらずこいつは分かりやすいからなぁ、感情が。どれもちもちしてやろう。


「ンー……もっとしてくだサイ……」


「おぉそうか……じゃあ俺ら上に行くから」


_______________________


「分かった」


なんで上に行くんだろうか……。あっもしかしてそう言う感じ?そう言う感じ的な奴?それはそれとしてこれ美味しいから好き。いっぱい食べられる。


「そうだ、確か世界大会があるんだっけ?」


「そうだね。でもこの部屋に世界上位勢がほぼ大集合してるけど!」


「……そう言えば世界五位の人って誰だっけ?」


「えっ?確かランキングは変更されてるから……」


どれどれ……『超獣自画』……?誰?知らない人だ。多分新入りの一人だろうね、以前のダブルス大会で荒れに荒れまくったから。


「えっ誰これ……新人かな?」


「みたいだね。ちなみに私は三位」


「僕は四位になってるね……まぁしょうがないか」


しかし誰なんだろうか……この超獣自画って奴は……

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