第4話 「何って、次お前の視界に入ったら『こんな事ではすまないぞ』なんだろう。 だからお前の視界を無くしておこうと思ってな」

---ダニエタン視点---

しまったな、慰謝料に3000万カッパー使ってしまったからもう払える金がないぞ。

200万カッパー200万カッパー。どうにかならないものか。

くぅ。仕方ない、誰かに貸してもらおう。

---移動中---

ポマーハスなら貸してくれるんじゃないだろうか。

うん、そうだ。ポマーハスに借りに行こう。

いくら3000万カッパーを慰謝料に使ってしまったといっても

100万カッパー借りればあと100万カッパーは俺様で用意できる。

100万カッパーぐらい貸してくれるだろう。

---移動終了---

 「ポマーハス、100万カッパー貸してくれないか」

 「はぁ?ダニエタン、ふざけてるのか」

 ふざけていないんだが、そんなにふざけてるように聞こえるのだろうか。

 「200万カッパー払わないと王都から追放されるんだ。

いくら武勇に優れた俺様でも結界の外では生きていけない。

頼む、100万カッパー貸してくれ」

 「はぁ、ははは。面白いな」

 「そんなに面白いか」

 「ああ、面白いな」

 !ポマーハスに左上腕部を斬られた。

なんでだ?なんでポマーハスが俺様を斬るんだ。

 「ポマーハス、なんで俺様を斬るんだ」

 何故ポマーハスが俺様を斬るのか分からない。

 「ははは、何故かって。分からないのか」

 分からないのかと言われてもまったく分からない。

俺様がいったい何をしたのだろう。

ポマーハスに斬られるような事をした覚えがない。

今までに一度でもポマーハスに斬られるような事をしたかと思い返しても

そんな事は一度もした事がない。

 「お前のような馬鹿にそんな事説明してやる程暇じゃないんだよ。

誰のおかげでこんな事になったと思ってるんだ。

消えろ。二度と俺の視界に入るな。

次お前を見かけたらこんな事ではすまないぞ」

 そうか。

 「!何をするダニエタン!」

 「何って、次お前の視界に入ったら『こんな事ではすまないぞ』なんだろう。

だからお前の視界を無くしておこうと思ってな。

武勇に優れた俺様ならこんな事は簡単だ」

 ポマーハスの右目を斬り、左目も斬っておいた。

 「だからって、なんでこんな事をするんだ!俺の視界に入らなければいいだけだろう!」

 「ポマーハス、お前ともう会えなくなるなんて嫌だからな。

だからお前とまた会うためにお前の視界を潰したんだ」

 次にポマーハスの視界に入ったら左上腕部を切られて、それよりも酷い事にするぞというポマーハスの忠告は分かった。

その忠告が分かってもポマーハスとまた会えなくなるなんて嫌だ。

だから、ポマーハスの視界を潰したんだ。

単純な事だ。

物事は何でも思ってるより単純なんだ。

俺様はなんでも単純に済ませるようにしている。


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