番外編

その1 幼き日の思い出(ファーストキス編)

その1


これは刃と鉋の昔のお話。


彼らが小学生低学年の時のお話である…


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「ねぇねぇ、やいばくん!」

「何、かんなちゃん?」


まだまだ幼い二人は、一緒にブランコで遊んでいた。


大人になると恥ずかしくて乗れないが、これ位の年だとかなり楽しい遊具である。


皆も立ち漕ぎとかしたよね…


「きのうね、お母さんといっしょにドラマ見たんだ!」

「へぇ、そうなんだぁ…。どんなドラマなの?」

「えっと…れんあいドラマってやつ!」


この時から、鉋はかなりおませさんだった様だ…


まだ純粋なだけ、マシなのだろうか?


「れんあいドラマ?カップルのおはなしなの?」

「そう!それでね、キスしてたところがあったの!」


キスシーンか、低学年の子に見せるのは早すぎではないのだろうか?


「なんかね、ベロをお口のなかにいれてたんだよ!なんでそんなことをするんだろうね?」

「さぁ、おれもよくわかんないや。」


しかも、ディープな方ときた。


本当に見せてよかったのか、お母さん!


「でねでね!わたしたちもやっみたいの!」

「なにを?」

「キス♪おとなのひとがドラマでやってやつ!」

「いいよ、かんなちゃん!」


これ、色々な意味で黒歴史にならないのだろうか?


因みに、鉋にとっては大切な思い出、刃にとってはちゃんと黒歴史になりました。


「いくよ!」

「うん♪」


お互いが見つめ合って、唇を重ねる。


最初はお互いに戸惑っていたが、少しずつ口内に舌を入れていく。


すると、自然に絡み合っていき…


「はぁはぁ、なにこれ…」

「かんなちゃん、なんかこわいよ…」


…そして、直ぐに離れた。


流石に刺激が強すぎた様だ。


「うーん、なにがいいんだろうね?」

「でも、わたしはうれしかったよ♪」

「そうなの?なら、よかった!」

「うん!」


こうして、彼らの日常は過ぎていく。


いずれ道が別れ、再び交わる時が来る事を…


…彼らにとってまだ知らない物語。


続く

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