第26話 光る水滴の罠

冷雨れいうの後の水滴すいてきが、其処そこ彼処かしこで光を反射する。

一歩一歩と進むたび、違う葉っぱがきらきらと。

そこに花びら混じる度、その色彩しきさいに目を奪われて。

中でも一際ひときわ美しい ラベンダーのい紫に、歩みは自然と遅くなる。


気づけば警備の人がこちらを見ていて。

挨拶あいさつわし、あたたかな視線から逃げるようにと先を急いだ。

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