第15話 僕の世界だけ

あこがれの人とのわずかな逢瀬おうせ

精一杯に言葉を探す。


「先輩の絵、見に行きましたよ!」

「え、ほんと?」

「おとぎ話みたいで綺麗でした」

「恥ずかしいな」


照れる笑顔についはしゃいでしまう。


「私 絵を見るの好きなんです。誰かの世界をのぞいてるみたいで」


「…君には、僕の世界だけ見ていて欲しいな」

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