第321話 321.乗っ取られたアルテ

◇◇ レイ ◇◇


俺が

「この部屋何にも無いな・・また歩いて降りろって事なのかな?」


って言うと・・・


女神様が

「あの一階層でドロップした真っ黒な縦30センチ横15センチ程のプレート出して」


って言うので取り出すと

「そのプレートを壁際にくっつけて魔力を流してみて」


って言うので俺は壁際に歩いて行き女神様に言われた通りプレートに魔力を流すと・・

真っ黒な縦30センチ横15センチ程のプレートに


『ダンジョンが錬成した壁』


と表示!!

「げっこれって鑑定の魔道具じゃん」

「レイそれをこの壁全体にやっていって」

って女神様が仰るので・・・

魔力を流しながら壁際を移動しましたよ~~(;'∀')💦



気分は

『水漏れをチェックしている水道局員?』


『スキャン』

『スキャン』

『スキャン』

『スキャン』

『スキャン』

・・・

当然表示は・・・

『ダンジョンが錬成した壁』


ですよね~~(;'∀')💦


こんな事をやっても無駄なんじゃ?



低階層でも強大な力を持った8首龍が出現し何とか倒したけど・・


『ドロップ品は出ない』


『残ったのは8首龍の体と切り飛ばした首が500本以上』


『肉を食べて不老不死になるのならば・・・それはそれで凄い事なんだけど・・』


『上に行く階段も出現しない』



そんな中で女神様が壁を調べてという事は・・・


『隠し部屋とか?』



うんうん


それはあるある大事典!!


お仕事~


お仕事~


ちゃんとチェックしなきゃ!!

でもそんなに現実は甘くない!!

当然表示は・・・


『ダンジョンが錬成した壁』

『ダンジョンが錬成した壁』

『ダンジョンが錬成した壁』

『ダンジョンが錬成した壁』

『ダンジョンが錬成した壁』

・・・・・


ですよね~

いい加減嫌になって来た頃!!


『偽装空間』



/(^o^)\ウソン~


まさかこんな所に偽装してるとは

俺は壁ごと異空間庫に収納すると・・・


『奥にま~~んまるい光り輝く水晶玉が台座に鎮座しているじゃ~有りませんか~』


驚いている俺に女神様は

「レイこのダンジョンコアを破壊すれば一個ダンジョンがこの世界から無くなる。この世界の平和の為壊す」


ってご指示だよ~~

まあ~どうだよな~

ダンジョンって、この世界をこんなに魔獣で溢れさせた張本人だもんな~

ダンジョンを壊してゆけば魔獣をこの世界からいずれは減らせて行ける!!


「壊すって言っても取ら釣ぷとか掛かってたら嫌だから、アルテにやらそう」


そう言って俺はアルテをダンジョンコアのほうに歩いて行かせると!!



『バリバリバリバリーーーー』

『バリバリバリバリーーーー』

『バリバリバリバリーーーー』

『バリバリバリバリーーーー』

『バリバリバリバリーーーー』

・・・・

放電ですね~

まるで科学の実験をしている研究所で放電実験をしている映像を見ている気分だ

あんな所に人間なんて入れば・・


『一度で丸焦げ消し炭だな・・』



怖えぇよダンジョンコア!!

敵意丸出しじゃねえかよ!!


普通ダンジョンを攻略したらさ~使用権とかダンジョンの管理権限かくれるのがラノベの定番じゃネ?


トラップが有るかもとアルテに行かせて良かった!!

まさかの


『入って来るんじゃねぇ攻撃?』


ダンジョンってえげつなぁ~


兎に角、アルテをこのまま進ませ、あの光り輝いている水晶玉を握り潰して終わりだ!!


一歩


一歩


また一歩・・・


アルテが進むに従ってダンジョンコアの放電が激しくなってゆく


『これって最後の悪あがき?』


って感じかもな!!


アルテがとうとう光り輝く水晶玉を乗せた台座まで到達!!

アルテが水晶玉をつかんだ瞬間、観念したようで光も収まり放電もしなくなった。


「水晶玉を握り潰せ」

言わなくても良いんだけど・・・

やっぱ皆に聞こえるように言わなきゃ、なんか変な事をしている変な奴に見えるジャン?


アルテが手に水晶玉を持った瞬間!!


『アルテの中に吸収されちゃった!!』


その瞬間

アルテの制御が出来なくなって、アルテの両手が鋭い槍状に変形した瞬間俺の自動防御シールドに当たり


『ガキーン』


っと衝撃音を鳴らす


「アルテの体がダンジョンコアに乗っ取られた!!みんな気を付けろ!!」


俺は皆に聞こえるように叫んだのだった。

こんなの有りかよ!!

普通ダンジョン攻略して終わりじゃネ?


なんで俺達が攻撃受けなきゃならないんだ?


『ガキーン』

『ガキーン』

『ガキーン』

『ガキーン』

『ガキーン』

・・・


「女神様~これどうしたら良いんだ?」

もう俺半泣きだよ!!


女神様は静かに


「女神アルテナの名により命じる!!これより私達に仕えなさい」


と乗っ取られたアルテに向かって命令?

その瞬間乗っ取られたアルテの体は淡く光って


「はい女神アルテナ様の仰せのままに」


そう言った瞬間ダンジョンの建物は光の粒子に飲み込まれ・・

気が付いたら周りはダンジョンに入る前の草木を刈り取った更地に居た。



アルテだった物は・・・

何で体の色が俺達と同じで、水銀色じゃ無くなったの?

人間そっくりだし!!

でも女神様をモデルに作った顔が~~

全然違ってさ~

此れじゃアルテじゃ無いジャン?


でもめちゃめちゃ可愛いけどさ~

「俺はレイ、名前はなんて呼べば良いんだ?」

「ジャーネでお願いしますご主人様」


「今の姿がジャーネの姿って事なのか?」

「はいその通りでございますご主人様」

なんか言い方が硬いけど・・ダンジョンコアにも個性があるって事なのかな?

そういやダンジョンそれぞれにダンジョンの構成や魔獣の種類も其々違うから個性が有っても不思議じゃないのかな?


こうして、俺の作ったアルテの体を乗っ取ったダンジョンコアのジャーネが仲間になったんだが良いのか?



つづく・・・

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