第107話 107.2階層一時断念

『このままじゃ間に合わねぇーーー!!』


俺は焦った

レリーナが大声で叫んでしまった為に、オークに見つかってしまい全方向から弓矢を射られて絶体絶命!!


そう思った途端に思考が加速する

弓矢が空中で止まっているような、少し動いているような・・


俺の認識している魔法じゃ対応出来ない!!

またなんでこんな時にこんな事になるんだよ!!

泣き言を言ってもはじまらねぇ~


そう思った途端!!



『ふっ』



丘の上の全ての物が一瞬で消えていた!!


「「「「「「「「「「レリーナは何処?」」」」」」」」」」


ダンジョンの中で転移?

そう思った瞬間、俺の背中を冷や汗が伝う


待てよ?

まさか?


『あ~やっぱり!!俺の異空間庫に無意識で収納してたわ~~~』



最近無意識でやらかしてしまう事が多くなったな・・・

まぁ~

なんだ・・

結果オーライ?


「皆~レリーナは俺の異空間庫に収納してる。此処は危険だ!!一旦退却するぞ!!」

俺の言葉に

「「「「「「「「「「良かった~」」」」」」」」」」


俺は先頭になって、メイドさん達を導くが・・

全方向から怒涛のような弓矢の攻撃が!!

射られてくる怒涛の弓矢は俺の異空間庫に収納できるが・・


『切りがない!!』


それにメイドさん45人を守りながらはめちゃめちゃキツイ!!

どうする俺!!


どうしたら良い?


こんな事なら防御出来る何かを作っておくべきだった!!

俺と女神様だけだったら空を飛んで逃げる事も出来るのに!!


あ?

その手が有ったか~~!!


『俺はメイドさん45人を一気に異空間庫に収納!!』


俺ってやれば出来る子ジャン~!!

おれって天才?


うんきっと天才!!


兎に角、女神様を抱えて逃げよう!!


『俺は女神様をお姫様抱っこ』


そうして速攻上空へ飛び上がり、空中に退避



退避した上空から地上を見ると・・・


「うわぁ~俺達の居た周りをいつの間にオークが取り巻いていたんだよ!!」


俺達の居た丘は『バナナ』の実を実らせていた10本近くの木が生えていたけれど、俺が丘の上のバナナが実っていた木を全部収納しちゃったからオークが怒っているのか?


『オーク達は全部あの実を狙っていたって事なのか?』


って事は俺達が突然かっさらってしまって激怒してるって事?


『やっべぇ~』


ダンジョンなんだ!!

ダンジョンの修復機能によって、また生えて来るだろう

明日になったら完全復活しているんじゃないのか?

そうなっている事を祈ろう!!


そうなっていなかったら、あのオーク達ご愁傷様って俺が労ってやるさ!!

『俺の心の中でな!!ふふっ』


あ~地上じゃ、


『どすん』


『どすん』


『どすん』


ってオークが弓矢の攻撃が届かないもんだから俺達に向かって飛び跳ねて怒っているみたいだ

「帰ろうか」

「あ~ん」


ハイハイ女神様~

チョコレートですね?解ってますって~

何時でもマイペースな女神様だ

俺は片手で女神様をお姫様抱っこしてチョコレートの欠片を女神様のお口に放り込むのだった


つづく・・・・

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