第72話 72.アネルド商会の会頭との商談

食事が終わったアネルド商会の使用人と護衛の人達は宿泊先である割り振った20戸の家々に帰って行って今はアネルド商会の会頭のレオンさん、そして女神様に駄犬と俺だけがこの大広間に残っている。


「美味しい食事を有難うございました。どれも見た事も無い料理ばかりで、言葉に表せない位美味しい食事でした。あの食事のレシピを教えてはもらえませんか?」


「残念ながら・・・」



ステーキソースが俺の錬成で作った物だからそもそもこの世界で、今は再現出来ない物!!

なので、ステーキは低調にお断りした。

パスタは小麦粉を使うから作り方は伝授できそうだし、ミートソースはこの世界でも再現可能と判断してレシピを教える事にした。


俺がステーキのレシピは教えれないと言った瞬間

「そうですか・・あの味は絶品だったのですが・・諦めるしかありませんね。あのミーとスパゲティーだけでもレシピお願いします。

それと、私達に売って頂ける物があれば売ってほしいのです」

レオンさんがそんなお願いをして来たので


塩コショウ

砂糖

小麦粉

ソース

マヨネーズ

胡麻

ドレッシング

マーガリン

等身大の鏡

磁器のお皿

スプーン

ナイフ

フォーク

カットグラス

そしてレオンさんが有るだけ欲しいと言っていた肉食花から抽出した100万倍に希釈したポーション10本


こんな物かな?

後はシャンデリアやベッド、椅子やテーブル類は別途渡そう


「売れそうな物を適当に出したのですが・・こんな物でも大丈夫でしょうか?レオンさんが此処に来る途中欲しいと言っていた物は別途お渡しします」


「何と鏡では無いか~それもこんなに綺麗に映っている・・k・・これは凄い!!」

「鏡がそんなに珍しいのですか?」

「私達が使っている鏡は銀を薄く延ばしてその表面を磨いた物なのだよ!!なので映った物はどうしてもくすんでしまうのだよ」


そう言えば地球の世界でも出土した古代の鏡なんかは金属の表面を磨いた物だったな・・・


「この白い粉は何なのだ?」

「あ~これは、手前の物が塩で、その次に置いているのが砂糖ですね」

「何!!この白いのが塩と砂糖だと~~!!舐めても良いか?良いよな?」

「ええ~ご自由にどうぞ」

俺がそう言うと速攻で塩の袋に指を突っ込んで塩を舐めるレオンさん


「塩だ!!本当の塩だ!!しかし何故塩がこんなに白いんだ?最大の城塞国家ラドスで作られた塩は黄色味がかっているしラドスの塩は苦みが強くてこれよりまちゃめちゃ不味いぞ!!」


「それは塩の精製方法で味が変わるという事なのか?」

「その通りです」

「こ・・・この塩はどの位売ってくれる事が出来るんだ?」

「幾らでも可能ですよ?」

俺の魔力残量次第だけどな・・・

「本当か?本当なんだな?嘘じゃ無いよな?」

「貴方に嘘を言ってどうするんです?」



それを聞いたレオンさんは


「ふふふっ~此れが有れば、この塩が有ればラドスの言いなりにならなくて済む!!この塩でラドスの城塞国家に一泡吹かせてやれるぞ!!そ・・そうだったこの塩は値段は幾らで卸してくれるんだ?」

え?

考えて無かったぞ!!

だってこの世界での塩の価格何て俺全然知らないし・・・


「因みにラドスの城塞国家は塩を幾らで卸してきているんですか?」

「10キロで金貨1枚だ!!」

「たっか~~滅茶滅茶高いじゃないですか!!」

「塩の精製方法はラドスの城塞国家が門外不出として厳重に管理している為、塩が作れるのはラドスの城塞国家だけなのだ!!

ラドスは塩を戦闘物資として、各城塞国家に法外な値段で販売し、気に入らなければ塩を止めるぞと脅される為にラドスの城塞国家の言いなりになるしか無かったのだよ」


「じゃ~こっちの塩の卸値は10キロ小銀貨3枚で良いですよ」

「本当か?本当なんだな?じゃ~こっちの砂糖は幾らだ?金貨1枚か?」

って言うから

こっちの値段が全然解らない俺としては塩の値段決めで、ちょっとウンザリしていた所だったので


「後の商品の値段は、ポーション以外はレオンさんが売った半分を利益として貰えば私は良いですよ」

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお~本当か?それで行こうじゃ無いか~~!!約束だからな!!」


そう言ったものの、レオンさんはポーションを見て頭を抱えたまま

「くそっあのポーション全て欲しいが金が~金が全然足りん・・」


そう言ったまま腕を組んで黙り込んで何か考えているレオンさん

暫くして


「今の手持ちで出せる金額は金貨1000枚が限度なのだ・・申し訳ないお願いなのだが後の金額は今売り物として馬車に積んでいる奴隷50人で支払う事は出来ないだろうか?」


え?

奴隷~~?

あのラノベ定番の奴隷~~?

この世界にも奴隷が居るのか?

あ・・そう言えば城塞都市同士が争って負けたら奴隷にされ、男は城壁を拡張する為の石積を死ぬまでやらされ、女性は性奴隷として慰み者にされるって言ってたやつか~~!!


性奴隷!!

うをぉ~~

ヤバいじゃん!!

まさか性奴隷が50人も?


『もっこり~』


女神様~そんな汚い物を見るような目で見ないで下さい(´;ω;`)


つづく・・・

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