第70話 70.この世界で一番美しい物

アネルド商会の会頭レオンさんが俺が宿泊用に作った可愛い屋根の建物20戸の割り振りを終わったのを見計らって建物の器具の使い方を覚えてもらう事にした。


因みに商隊の馬車は22台

アネルド商会の使用人は残り16人、死亡が15人

アネルド商会の使用人は会頭レオンさんを除けば丁度30人を連れて来た感じだな

そして商隊の護衛だが5全部で50人居たそうだが、今は21人しかいない・・

29人が魔獣の襲撃で亡くなったらしいが・・五体満足で残っていた遺体は無かった

瀕死になった護衛結構助けたから、助けて無かったら壊滅的?


ここに残っているのはアネルド商会の人と護衛合わせて37人

1件に2人づつ宿泊してもらえば何とか今の家の数でも泊まれそう

そこは上手くレオンさんが割り振りしてくれたのだろう


そうして家に備え付けの

水洗トイレ、キッチン、調理プレート、水道、シャワー、お風呂、全部ゴブリンの魔核を使った魔道具だ。

そしてベッドはダブルのウォーターベッド

一つ一つ説明して使い方を教えてゆくと・・


「こ・・此れが全部魔道具~~~~!!此れも貴方が作ったのか?」


レオンさんが俺の両肩を握り締め


『ぐいぐい』


っと俺の体を前後に大きく揺らす

『俺、このおっさんに襲われないだろうな?俺は男とする趣味は無いぞ~!!』


超~不安になるんだが!!

「落ち着いてレオンさん!!」

「あ~すまんすまん、つい興奮してしまった。ダンジョンのドロップ品でもこんな魔道具はドロップしたのを見た事無かったからつい興奮してしまったんだ」


この魔道具がダンジョン産じゃなく、俺がこの領地で作ったと解れば大騒ぎになりそうだな・・・

「これらの魔道具は私が作った物ですよ。此処で手に入れた事を秘密にしてくれるならお売りしても良いですよ?」


「本当か?本当なんだな?是非頼む!!」


レオンさんの驚きようからすると、この異世界では魔道具とは相当に珍しくて貴重な物なんだろう

ダンジョンのドロップ品が有るのなら、有名なダンジョンでドロップした物を買い取ったって事にしてもらおう!!

『俺って天才かも?』


ゴタゴタと色んな事に巻き込まれている内にもう夕方か・・

少し早いような気もするが食事とか振舞いながら、この世界の事を教えてもらおうか・・・

そう思い


「少し早いかもしれませんが、食事の用意とか出来ますから、皆さん食事をしながらこの世界の事を教えて頂けないでしょうか?」


とお願いしてみたら

「それは願っても無い事です。是非お願いします」

という事で初お披露目となるシンデレラ〇城の大広間で食事をする事にして皆をご案内

外観は東京ディズ〇ーランド〇シンデレ〇城

内観はベルサイユ宮殿


だって俺東京ディズ〇ーランド〇シンデレ〇城の内部に入った事無いんだもん!!東京ディズ〇ーランド〇シンデレ〇城の内部何て再現できるはず無いじゃん!!


じゃ~何で俺がベルサイユ宮殿の内部を知ってるかって?

それはですね~小学6年生の時、家族旅行で連れて行ってもらったのですよ!!

何とベルサイユ宮殿は観光コースとして公開されているんですよ~


もう生!!

生で見て来たんですよ!!


でも女神様の裸の美しさには敵いませんですけどね?

たしか小学校の時!!


先生がこの世界で一番美しい物は何だと思いますか?

ってクラス全員に聞いて来た時が有って・・・


全員

『バラの花』


とか

隆って男の子が

『内のお母さん』

って言ってのを聞いて

マザコンかと思ったぜ


他にもいろいろ

『さくら』


とか


『プリ〇ュア』

とかアニメオタク?なんて思ったね~


まぁ~色々と言ったが全員外れで

何とその先生が言った言葉は


「女性の全裸の体だ」


と言われて

『おまえ変態だろ!!』


と思った事を覚えているが、女神様の全裸を見た時


『あ~あの先生が言った言葉は本当だった』


って思ったものだ!!


話がそれてしまったが、そんなベルサイユ宮殿を模して作ったシンデレ〇城の扉を開けて中に入ると


「おおおおおおおおおお~~」

「此処は天国か~」

「あ~こんな所に住んでみたい」

「こんな素敵な所が有ったのか~」

「これは夢か?現実なのか~?」

「夢なら覚めてくれ~」

・・

・・

綺麗なのは綺麗なんだが、この異世界の生活水準が解らないから何とも言えないな。


大広間の天井から下がる光り輝くシャンデリアをレオンさんが見て

「なんと素晴らしい。あれは売ってもらう事は出来るのか?」

そしてテーブルや椅子を見て

「何と素晴らしい~アレも是非売ってくれ」

そしてガラスの工芸品や壺を見て

「こ・・この世の中にこんなに素晴らしい物が有ったのか~アレも是非売ってくれ!!売ってくれるんだよな?」

・・・

幾度と繰り返されるそんなやり取り

そしてやっと食事をする大広間について全員が席に着いたのを見計らって、其々の目の前に


真っ白なお皿に乗ったオークのステーキ肉とミートスパゲティー

お皿の両端にフォークとナイフを準備

コーンスープを準備しスプーンを置いておく

そしてガラスコップに入ったオレンジジュース

そして自由に飲めるように水の入った水さしとコップを準備


焼きたてのクロワッサンのパン、マーガリン、チーズをバスケットに山盛りに入れて何箇所かに置いて自由に取れるようにする。


「どうぞ召し上がって下さい」


っと言うと、全員が不思議そうに躊躇しながら食事を見て迷っているよう?


「えっとですね食べ方は、このステーキ肉はこちらのナイフで一口大に切り分け、こちらのフォークで刺して口に持ってゆきます」


と食べ方伝授

順次

スパゲティー

クロワッサンのパンにマーガリンを塗って食べ方を教えたり・・・


「凄い!!こんな器具が有ったのか~~此れも売ってくれ」

フォークとナイフを見ながらレオンさんが感動し

「この真っ白な入れ物も素晴らしい~こんなに綺麗な物は見た事が無いぞ。これも売ってくれ」


はぁ~

そこからですか~

普段皆はどんな食べ方をしているんだ?


聞いて見ると・・・

殆どの人はナイフを常時持っていて、食事をするのも、何かを切るのも、すべてナイフ一本で行っているらしい・・魔獣の肉を弱い火でじっくり焼き上げたブロック肉がテーブルに出てきて、各自そのブロック肉から肉をそぎ取って食べるのがこの世界の一般的な肉料理の食べ方らしい!!


地球感覚で言うとブラジルなどの南米・中南米の国々で食べられているシュラスコみたいな料理。牛肉や豚肉、鶏肉などを串に刺して炭火でじっくりと焼き上げ岩塩をつけて食べのに似ているかも・・・


「これは何なんだ~俺達が食べていた肉は何だったんだ~美味い!!美味すぎる!!こんな食べ物食べた事が無いぞ!!」


「「「「「「「美味すぎる」」」」」」


「この飲み物も凄く美味いぞ、それにこの透明な入れ物はキラキラ輝いていて宝石のようだ」

うんうん地球で売られているカットグラスをイメージして錬成したんだが、結構難しくって何回も失敗したんだよ!!

やっとまともに出せる品が出来たんでお披露目してみた


「この入れ物も是非欲しい!!」


うんうんそう来ると思ったよ~

レオンさんって何でも商売に繋げてしまうな

全部お金に見えちゃうのかもしれないな・・・


まぁ~根っからの商人って感じだな



つづく・・・

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