無理やり親に結婚させられた!?と思ったら全部彼女の思惑通りだったらしい
ホワイトカマキリ
第1話 いきなり超絶美少女の許嫁が出来た
今年から高校ニ年生になる俺こと、佐々木和馬の親は俺の祖父母が設立した企業の社長をしている。
俺は企業の跡取り息子なんだが今までお見合いなどもなく何不自由なく暮らしていたのだが…
「和馬、お前に許嫁が出来た」
「えぇぇぇ!?どういうこと!?急に」
「まあ落ち着かんか、今回の話はなあちらから持ちかけてきたんだ。うちとしてもあちらの企業と繋がりが持てればこの企業はもっと大きくなる。」
「そのための結婚ってこと?」
「まあ...そうなってしまうのう...でもあちらから急に来た話だし、もしかしたらあちらの娘さんがお前に気でもあるのかもしれないのう!」オッホッホッホッ
むかつくなこのジジイ...
「ていうかそんなことあるわけないでしょ」
「それもそうじゃな!でも会ってみないことにはわからん、そうじゃな明日にしよう!あちらの親御さんにも聞いてみるわい!」
「明日!?何言ってんの!?そんな急に無理だよ!」
「無理じゃないやるんじゃ!」
本当に無茶苦茶だなこのジジイ…
◆
「ついに来ちゃったよこの時が…」
「何をそうかたくなっておる、リラックスせい、リラックス」
「無理だよ…」
「よし、じゃあ行くぞ」
「あ、ちょっと待ってよ!」
今から会うのか…緊張するな
でも俺も男だ、ビシッと決めなきゃ
「よし!」
「初めまして、和馬さん」
「は、初めましてあなたが僕の許嫁の方でしょうか」
「はい、大和田桜と申します」
めちゃくちゃ綺麗な人だ!この人と結婚…ってだめだ!僕は反対しに来たんだ!
「もうあいさつは済んだかの」
「あ、初めまして大和田桜です」
「おうこれはべっぴんさんじゃのう」
「いえいえそんな」
「それよりそちらの親御はどこにおるんじゃ?」
「お父様なら確か…」
「初めまして大和田剛です、よろしくお願いいたします」
「おお!こちらこそよろしくお願いしますじゃな、わしは佐々木敏朗じゃ、それより早く本題に入ろうか」
「そうですね」
来たぞ…ちゃんと僕は反対ですっていうんだ!
「そちらの息子とうちの娘さんとの結婚についてですが、こちらとしては大賛成です。そちらの意見は?」
よし言うぞ!
「僕としては反対です。そもそも桜さんのこともよく知らないしそれより誰かに決められた相手と結婚なんて桜さんも嫌でしょう」
「ほう、桜ちゃんはどうじゃ?」
「私は結婚したいです!」
「え!?なんで!?」
「ほう、随分と乗り気じゃな」
「はい!私は大歓迎です!」
「なるほどのう、あと賛成してないのは和馬だけじゃが」
「僕は意見を変えるつもりはないよ」
「そうか…こまったな…」
「でしたら仮婚約、というのはどうでしょう和馬さんはまだ私のことを知らないから結婚しないと言いました」
「まぁそうだけど…それで?」
「はい、和馬さんが高校を卒業するまで2人で夫婦のようなことをするのです」
「夫婦のようなこと?」
「それでも和馬さんの意見が変わってなかったら結婚は無かったことにします。そのかわり!和馬さんの意見が変わったら結婚することにするのです!いい案でしょう」
「まぁ確かにそれならいいんじゃないかのう?」
「うーん、わかったよでも僕の意見が変わらなかったら結婚は無かったことにするからね!」
「はい!わかりましたわ!」
「よしこれで一件落着じゃな、そうじゃ!2人とも同棲したらどうじゃ!」
「同棲!?」
「そちらの親御さんはどうじゃ」
「そうですね…同棲させましょう!」
「え!?」
「やった!」
そうして—
いま2人の同棲生活が政略結婚から始まった。
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