第22話 論功行賞と候補
今回の騒動である緊急依頼について、依頼達成の報告を受けたガジャーノ陛下とギルドマスターのギリックは安堵のため息を吐いた。
予想以上の魔物の数を討伐した事に対し、論功行賞を設けることになった。
特級戦功
ユウト・サトウ A級ランク
大小様々な魔物を討伐。 更に上位魔族を討伐し戦闘終結に貢献。
報酬 白金貨2枚
S級ランクパーティ疾風
大型の魔物を複数討伐し、下級魔族を討伐。
報酬 白金貨一枚と大金貨八枚
S級ランクパーティ青龍
大小様々な魔物を討伐し、下級魔族を討伐。
報酬 白金貨一枚と大金貨四枚
一級戦功
ソロ冒険者ケイリーB級ランク
大型の魔物を十二体、小型の魔物を六十体討伐。
A級の援護をし戦闘に貢献。
報酬 大金貨五枚
二級戦功
A級ランクパーティ戦乙女、B級ランクパーティ隻眼
負傷したC級を保護しつつ魔物討伐に貢献。
報酬 各パーティ大金貨三枚
「……では、ギルドマスターと陛下の決定により彼のランクを昇格します」
「うむ。 ユウト・サトウをS級ランク冒険者にし、謁見の準備を整えよ」
◇
国から論功行賞の報酬が、冒険者ギルドから参加者に通常報酬が配られ、ファジール王国は平和を取り戻した。
カフェシエルもまた、騒動の前と変わらずーー
いや、若干の変化はあったものの穏やかに過ごしていた。
若干の変化とは、カフェシエルのマスターが、S級冒険者になったことに対するお祝いである。
祝いの言葉と同時に、S級という責任が新たに加わり三日程浮遊城で休んでいたユウトは、久しぶりのカフェシエルへ足を運んだ。
朝食を済ませ、転移門を通りカフェシエルの地下から上がると、厨房に明かりが灯っているのを見たユウトはカウンターから厨房へ向かった。
するとリオルクさんとガリムさんが、何かを話し合っていた。
扉から少し顔を出していた僕は、ガリムさんに見つかり話しに加わる事になった。
どうやら最近、新メニューが出てない事を不安に思い、メニュー開発をしようとしていたそうだ。
熟考した後、前世の料理を書き出していった。
新メニュー軽食候補
オムライス
カレーライス
スパゲティ
ハンバーグ定食
ピザ
ピザトースト
新メニューデザート候補
アイスクリーム
パンケーキ
フルーツパフェ
結構な数、出たな。
「何書いてるんですか、マスター」
「新メニュー候補なんだけど、流石に全部をいっぺんに出す訳にはいかないから、小出しにしようかと思って……」
「随分、沢山ありますね。 どれを作るんですか?」
「うーん、リオルクさんとガリムさんは今、食べるとしたらどういうものが食べたいですか?」
「「肉」」
「じゃ、ハンバーグ定食ですね」
僕は苦笑しながら答えた。
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