そういえば、あれやこれや
色
1.時間の経過と変わる景色
わたしの最近の趣味は鴨川を散歩することだ。
鴨川といえば京都に住んでいなくても名の知れた川で、多分その知名度は霞ヶ浦を越えるだろう……多分。
霞ヶ浦の水で育ってきたわたしですら川といったら鴨川がまず思いつくくらいだからきっとそうなのだ。けしてわたしが地理に疎い訳じゃない。
それはともかくわたしは鴨川を散歩することにハマっている。
一昨年から急に降って沸いた感染病……それはさまざまな弊害を私たちにもたらした。オンライン授業に在宅ワーク。特に大学生は去年一度も大学に登校してないなんてところもざらにあるし、それが今年も続いているところもある。
オンライン授業。好きなときに授業を受けれるし、聞き逃したところは何度でも聞ける。加えて動画の速度を調節でき、教授の無駄話もスキップできるから効率的だという意見。
それに対して映像の授業というのは勉強のモチベーションが保てず返って対面で受けるよりも頭に内容が入ってこないので自分に合わない、教員によって授業のクオリティに差がある。なによりオンラインだと大学での交友関係が築けないという批判的な意見が挙げられている。
が、わたしがもっともオンライン授業で困っていることは健康面なのである。普通であればわたしは家から徒歩で大学に行き、授業を受けた後また徒歩で家に帰る。
運動部ではないがこの"徒歩通学"をすることで多少は運動していることになっていたのだ。運動が苦手で嫌いなわたしにはこれが精いっぱいの運動だった。
けれどオンライン授業という体制になって、めったに家を出なくなったため深刻な運動不足になってしまった。とすると気にかかるのは健康面であるということである。
まじめな人は部屋で筋トレするなりなんなりするだろうが先程述べたようにわたしは運動が嫌いだ。それに例え運動し始めても3日で終わってしまう。
……という訳でどうしたものかと考えあぐねていたのだが、ふとしたときに鴨川を歩いてみようと思い至ったのである。
鴨川というのは場所によって景色が変わるので面白い。例えば一番有名な三条大橋付近。
ここは橋の近くにスターバックスがあるのでそこで飲み物を買って河川敷でわらわらしている人たちが多い。また川が比較的浅いため、川の中に入って水遊びしている人もいる。
続いて祇園四条。四条はもっとも人だかりが多く観光名所にもなっているようで浴衣や着物を着た観光客もうかがわれる。
そうそう、出町柳の鴨川デルタというところも有名な観光名所だ。川の端から端にかけて大きな石がごろごろと置いてあるので、そこをぴょんぴょん飛んで渡ることができるから人気なんだそう。観光客ではないがこの間春に出町柳に赴いたとき、15人くらいの大学生が川上の隅っこでわらわら集まっていたが一体何をしていたのだろうか。川、渡らないのだろうか?
導入がとても長くなってしまったがやっとタイトルに触れることができそうだ。
先日、眠れなかったので早朝の朝の5時に鴨川を散歩した。澄んだ空気。秋の冷たい風。静かな川の流れる音。
わたしは今までお昼とか夕方ばかりに歩いていたものだから、朝の景色に驚いた。なんて気持ちがいいんだろう。朝日がだんだんと登ってきて、肌寒かった空気が徐々に温まっていく。するとわたしの心も晴れやかになって、その日一日が何でも出来そうな気になってくるのだ。
同じ場所。でも、違う景色。
朝の散歩は非日常を与えてくれた。好奇心の赴くままに足を進めるのは楽しくてしょうがない。
というのがわたしが一番伝えたかったことである。朝の散歩は楽しいよ!!!
そんなこんなでそろそろ5時になるので散歩に出かける準備をしなくちゃ。行ってきます。
P.S. 20時くらいに散歩するのもなかなか乙なものです。なぜならこの時間帯、全くと言っていいほど人がいないので人目を気にせず全力疾走できます。大人になると全力で走ることは恥ずかしいしそもそも機会がありませんが、たまにおもいきり走ってみると溜まっていたあれやこれやが吹き飛んで清々しい気持ちになりますよ。おすすめです!
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