Not sleep
@sleepyrabid
第1話
…………午前3時。
いつからだろう。「眠れなくなった」のは。
医者から処方された睡眠薬、安定剤その他諸々。
「最初の頃」は薬を飲めば30分後にはふわふわとした感覚に陥り、そのまま眠ることができた。
日が経つにつれ、自分の体に耐性ができたのか慣れてしまったのか徐々に薄れる効果。
それでも飲み続けなければならない。
眠ることなんて出来やしないのに。
飲んでも寝れないのであれば飲む必要はないのではないか。でも、医師に相談せずに勝手に飲むことをやめることは許されない。
だが、医師に相談をしても結論はいつも同じ。
1.眠る30分前にテレビや携帯を見ないこと
2.日中、太陽の光を浴びて適度な運動をすること
3.食事をきちんと取ること
この3点に加えて長い髭を触りながら「これよりも強い薬を飲むと朝起きれなくなるからねぇ。もう少し様子をみようか」お決まりのセリフ。
眠れないのに薬を飲まなければならない矛盾。
医師の言うことを守ったところで眠れはしない。
癒しの眠れる音楽を聴いてみても眠れはしない。
気がつけば、外が暗闇から徐々に明るみを見せ始めた。
「あぁ、朝が来た。今日も眠れなかった」そう思いながら
「眠れなくなった」原因を考えてみた
そう、私が鬱と診断されたことのキッカケ。
忘れもしない。大切な親友を失ったあの日からだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます